研究課題/領域番号 |
14570705
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
辻 恵美子 福岡大学, 医学部, 講師 (10248495)
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研究分担者 |
辻 祐治 福岡大学, 医学部, 助教授 (10188534)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 食塩感受性 / 高血圧 / 分子生物学 / 低分子量G蛋白 / 細胞骨格 |
研究概要 |
高血圧の成因については遺伝子解析が盛んに行われているが、高血圧症の大部分を占める本態性高血圧症の原因遺伝子についてはいまだ確定されたものはない。我々が新たに見出した遺伝子STP(Salt-tolerant protein)は、腎近位尿細管に分布し、高食塩負荷にて発現が増強する。発現細胞においては細胞内のNa/K濃度比を上昇させれ、食塩感受性高血圧の新しい指標となる可能性がある。近年、低分子量G蛋白が高血圧を含めた循環器疾患の病態に関与しているという報告が相次いでいるが、Cdc42は細胞骨格形成や蛋白輸送に重要な働きをしていることが解明されている。Cdc42と相互作用を持つ蛋白であるCIP4がSTPと同一蛋白であることから、STPはCdc42の作用にも関与している可能性がある。Hiranoらは、Cdc42が脂質輸送に影響を与えることを報告している。Cdc42はcholesterol effiuxを増強させるが、STPがその作用にどのように関与しているかを現在検討中である。さらに我々は、STPが細胞間接着において重要な役割を果たしているという知見を得ており、現在その追試を行っている。 我々は、STPの野生型、変異型遺伝子を、黄色蛍光タンパク質発現ベクターpEYFP-C1にクローニングし、COS-1細胞に発現する系を確立した。野生型では細胞質に、変異型では核近傍に発現を認めるが、現在、変異型の発現がゴルジ装置なのか、あるいは異常タンパクとして凝集塊を形成しているのかを検討中である。上記の遺伝子を発現した細胞において、アクチン、Cdc42、NHE1タンパクの発現の変化について検討した。これらの結果については、現在、論文投稿中である。
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