研究課題/領域番号 |
14570733
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 山梨大学 (2003) 山梨医科大学 (2002) |
研究代表者 |
犬飼 岳史 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (30293450)
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研究分担者 |
合井 久美子 山梨大学, 医学部附属病院, 助手 (70324192)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 小児難治性白血病 / 同種骨髄移植 / 細胞傷害性Tリンパ球 / GVL効果 / 細胞傷害因子 / 細胞死 / 白血病 / アポトーシス / TRAIL / FasL / T細胞性急性リンパ性白血病 / 移植片対白血病(GVL)効果 / 細胞障害因子 / Philadelphia染色体陽性白血病 / 11q23転座型白血病 |
研究概要 |
小児白血病の化学療法による治療成績は著しく向上したが、Philadelphia染色体(Ph1)陽性白血病や11q23転座型白血病などは依然として難治であり、同種骨髄移植が積極的に行われている。同種骨髄移植の有効性は移植片対白血病(GVL)効果によることは明らかであり、GVL効果には細胞傷害性Tリンパ球(CTL)が重要な役割を果たしているが、関与する細胞傷害因子については不明な点が多い。本研究では、CTL上に発現される細胞傷害因子のうちFasLとTRAILに焦点をあてて、そのPh1陽性白血病や11q23転座型白血病に対する効果を解析した。 まず、Ph1陽性白血病では、白血病細胞株および臨床棟体はともにFasL耐性を示した。一方、TRAILは多くの細胞株で強力な細胞死誘導作用を示し、感受性はDR4/5受容体の細胞表面発現レベルと相関した。臨床検体を用いた解析でも同様の効果を認め、同種造血幹細胞移植におけるPh1陽性白血病に対するGVL効果にはFasLよりもTRAILが重要な役割を果たしていることが明らかになった。 次に、11q23転座型急性リンパ性白血病でも同様の検討を行なった。11q23転座型急性リンパ性白血病細胞株はFasLに対してはある程度の感受性を認めたが、TRAILには高度の耐性を示した。臨床検体ではFasLおよびTRAILに対する耐性が観察され、FasLおよびTRAIL耐性が11q23転座型急性リンパ性白血病でGVL効果が弱いことの一因である可能性が示唆された。
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