研究課題/領域番号 |
14570752
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
楠原 浩一 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (20243941)
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研究分担者 |
米満 吉和 九州大学, 大学病院, 講師 (40315065)
野村 明彦 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (00325531)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 造血幹細胞 / 遺伝子導入 / センダイウイルス / ベクター / 臍帯血 |
研究概要 |
国産の新規ウイルスベクターである組み換えセンダイウイルスベクター(SeV)を用いて、臍帯血由来のヒト造血幹細胞(CB-CD34^+)へのGFP遺伝子導入を行い、以下の結果を得た。1)MOI=10の少ないベクター量で、しかもサイトカインによる前刺激を行うことなく、CB-CD34^+に80%以上の高い効率で遺伝子導入を行うことができた。また、さらに未分化な細胞集団であるCD34^+AC133^+細胞およびCD34^+CD38^-細胞に対しても同様の感染条件で高い導入効率が得られた。これは、現在用いられているレトロウイルスベクターよりも良好な成績であった。2)CB-CD34^+の細胞周期ごとの導入効率を検討したところ、G_0期の細胞にも20%を超える導入効率が得られ、非分裂細胞にも高い効率で遺伝子導入が可能であることが明らかになった。3)colony assayによって、各lineageごとの導入効率を検討したところGM-CFU, BFU-E, Mix-CFUおよびTotalの全てのlineageに効率よく遺伝子を導入することができた。4)SeVによる遺伝子導入がCB-CD34^+の増殖に与える影響を検討したところ、量依存性の増殖抑制効果が観察されたが、増殖自体は持続していた。以上の成績より、SeVは臍帯血由来のヒト造血幹細胞の造血系再構築能を損なうことなく、これらの細胞に高い効率で遺伝子を導入し得る有望なベクターであることが示された。現在、これらの結果に基づき、温度感受性変異導入SeVを用いたin vivoでの検討を行っているところである。
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