研究課題/領域番号 |
14570761
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
嶋 緑倫 奈良県立医科大学, 医学部・小児科, 助教授 (30162663)
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研究分担者 |
田中 一郎 奈良県立医科大学, 医学部・小児科, 講師 (00201616)
櫻井 嘉彦 奈良県立医科大学, 医学部・小児科, 助手 (80347559)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 凝固波形 / 血友病 / 第VIII因子 / 血友病A / トロンビン生成 / 遺伝子治療 |
研究概要 |
1.凝固波形解析:血友病遺伝子治療の微量発現第VIII因子のモニタリングを目的に微量第VIII因子の凝固機能を活性化部分トロンボプラスチン時間および活性化凝固時間の凝固開始後の凝固過程における透過度をリアルタイムにモニタリングして凝固波形を描出し、凝固速度、凝固加速度さらに、最大凝固加速度および最大凝固加速度を算定した。その結果、0.2-1%の微量な第VIII因子が濃度依存性に凝固時間、最大凝固速度や最大凝固加速度が変化し、微量第VIII因子の凝固機能が確認された。さらに、従来の測定で1%未満の重症型と診断されていた血友病A患者の一部に0.2-1.0%の有意の第VIII因子活性を有する患者群が存在した。重症型の遺伝子異常として知られるイントロン22内の遺伝子逆位を有する患者群は前例0.2%未満の完全欠損型と考えられた。2.第VIII因子活性化および制御機構:第VIII因子は活性型第IX因子による第X因子活性化反応における補因子として機能するが、第VIII因子自体トロンビンにより活性化され、また、活性型プロテインCにより不活性化され凝固機構が制御されている。活性型第X因子結合部位にもとづくペプチドの存在下により凝固内因系が抑制されたことから、トロンビンのみならず、活性化トロンビンのみならず活性型第X因子に起因する第VIII因子活性化も凝固機構に大きく関与することが明らかになった。さらに、活性型プロテインCによる不活性化からvon Willebrand因子により保護されているが、これは活性型プロテインCと第VIII因子との結合がvon Willebrand因子の存在により抑制されていること、プロテインCの結合部位とvon Willebrand因子の第VIII因子に対する結合部位が近傍に存在することを明らかにした。
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