研究課題/領域番号 |
14570766
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
山形 崇倫 自治医科大学, 医学部, 助教授 (00239857)
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研究分担者 |
森 雅人 自治医科大学, 医学部, 講師 (10337347)
諏訪 清隆 自治医科大学, 医学部, 講師 (30285796)
中島 尚美 自治医科大学, 医学部, 助手 (20337330)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 自閉症 / セクレチン / セクレチン受容体 / MBD1 / ノックアウトマウス / FOXP2 / セクレチン受容体ノックアウトマウス |
研究概要 |
1.自閉性障害患者において、連鎖が報告されている染色体7qに局在する候補遺伝子および機能的候補遺伝子の変異の有無を解析した。 方法は、患者DNAにおいて、候補遺伝子の各エクソンをPCR増幅し、WAVEを用いたDHPL法にてスクリーニング、heteroduplex法が検出された部位をシークエンスし、変異を確認。その変異のコントロールでの有無を確認し、疾患との関連を検討した。 自閉性障害と連鎖がある7qに局在するいくつかの候補遺伝子を解析した中で、読字障害の病因遺伝子であるFOXP2において、疾患と連鎖するSNPが検出された。 また、機能的候補遺伝子解析にて、遺伝子不活化関連遺伝子であるメチル化部位結合遺伝子のひとつであるMBD1に、自閉性障害患者65例中1例に、R269Cのアミノ酸変異を来すC805Tの塩基置換がヘテロで検出された。コントロール151例では検出されず、疾患との関連が示唆された。 2.セクレチン受容体ノックアウト(Sctr KO)マウス解析 RT-PCRによる解析の結果、Sctrは、正常マウスにおいて、大脳、小脳、胃、膵臓、腎臓に発現していた。脳では、海馬、扁桃体、大脳皮質深層、視床下部、小脳に発現し、セクレチンが脳内で作用を有している可能性が示唆された。 Sctr KOマウスの行動解析では、社会行動の指標となる、tube testおよびpartition testで、社会性の認知が低いという結果が出た。よって、セクレチンが社会行動に影響することが示され、Sctr KOマウスは自閉性障害のモデルマウスとなると考えられた。 また、海馬CA1領域のシナプス電位の検討では、シナプス伝達の低下と、長期増強電位の低下を示した。さらにSctrの脳内での作用と自閉性障害との関連の解析が重要である。
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