研究課題/領域番号 |
14570805
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
富田 靖 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70108512)
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研究分担者 |
宮松 佳典 (宮村 佳典) 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50272034)
鈴木 民夫 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (30206502)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 遺伝性対側性色素異常症 / ポジショナルクローニング法 / SNP / ダイレクトシーケンス / アデノシン脱アミノ化酵素 / SUP / 候補領域 |
研究概要 |
遺伝性対側性色素異常症Dyschromatosis Symmetrica Hereditaria.は、1910年に東北帝国大学医学部皮膚科の初代教授遠山郁三が初めて報告した優性遺伝性疾患である。本症においては手背、足背に粟粒大から米粒大の色素斑と白斑が混在する。本症患者の7割位は6歳までに発症し、残りの約3割の患者も成人までに発症する。色素細胞の異常が推定されるものの、その病因および病態は不明で、治療法もない。優性遺伝で浸透率100%であるため、患者家系の半分がこの色素異常で悩まされる。 本症の3家系の人々(患者41人、健常人47人)の協力を得て採血し、それぞれのリンパ球から抽出した染色体DNAと343個のマイクロサテライトマーカーを用いて連鎖解析を行い、病因遺伝子の座を1q21に絞り込み、さらにハプロタイプ解析により1q21.3に絞り込んだ。そしてSNPを利用したハプロタイプ解析により、さらに500Kbまで候補領域を狭めた。この500Kb間には9個の遺伝子が存在し、この遺伝子全てについて患者遺伝子の変異検索を行い、その中の二重鎖RNA特異的アデノシン脱アミノ化酵素(DSRAD)遺伝子に変異を見つけた。つまり、家系1ではR474X、家系2ではL923P、家系3ではK952X、後から追加した家系4ではF1165Sに変異を認めた。それぞれの家系内患者では全て同じ変異があり、一方全ての家系内健常人と家系外ボランテア116人にはいずれの変異を全く認めなかったことから、DSRAD遺伝子変異が本症を発症させると断定した。
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