研究概要 |
全身性強皮症においてImmunoglobulin E class switchの際looping outする環状DNAを調べることによりImmunoglobulin E class switchingの有無およびその頻度を検討した。対象は62例の正常人および全身性強皮症患者52例について検討した。被検者の皮膚組織および末梢血からtotal DNAを抽出し、nested PCRを施行した。最初のPCRは94℃,1min,65℃,1min,72℃,5minを40cycles施行した。その後、結果を確認するため、型のごとくTA cloningし、directおよびsequential class switchにより生じるS fragmentsをPCRにより増幅しsequencingした。その結果、Direct switchについては、正常人および全身性強皮症の皮膚および血液細胞での分布は有意な差を認めなかった。Sequential switchについても正常人および全身性強皮症の皮膚および血液細胞での分布は有意な差を認めなかった。しかし、immunoglobulin E class switchは全体として、全身性強皮症皮膚の出現頻度(5/52)は正常人皮膚(0/62)(P<0.02)および全身性強皮症血液細胞(0/42)(P<0.02)と比較して有意に上昇していた。以上の結果より全身性強皮症皮膚病変形成においてImmunoglobulin E class switchが関与していることが示された。
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