研究課題/領域番号 |
14570861
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
福本 哲夫 山口大学, 医学部, 教授 (00040171)
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研究分担者 |
江部 和勇 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (90213579)
徳田 信子 山口大学, 医学部, 助手 (70227578)
沢田 知夫 (澤田 知夫) 山口大学, 医学部, 講師 (90187295)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ラット / 胸腺 / 放射線照射 / 再生 / 胸腺上皮細胞 / p63 / サイトカイン / 免疫組織化学 / 胸腺細胞 / フローサイトメトリー |
研究概要 |
放射線照射後に再生してくる胸腺における再生の機序を形態学的、あるいは各種のサイトカインのメッセージの変化をくわしく調べることによって明らかにすることを研究の目的としている。研究実施計画で述べた以下の4点について実績を述べる。 (1)胸腺の重量変化と形態学的変化の解析 放射線量については高線量の4、6及び8Gy照射についての影響を検討してきたので低線量(2Gyや0.5Gy)についてその影響を検討する。この点については2Gyによって胸腺組織は3日目に最低となり、その後急速に回復することを確認した。0.5Gy照射については胸腺重量変化には著しい変化はみられないが他の高い線量でみられる胸腺細胞数の減少や照射後3日目から5日目に胸腺にマクロファージの相対的増加をみるなど線量が低くても高線量でみられる典型的な変化をとることが確認できた。 (2)胸腺細胞や胸腺上皮細胞の免疫細胞化学的解析 高線量(4,6および8Gy)照射についてのデータはすでに得ているので2Gyや0.5Gyについて照射後の胸腺細胞のCD4やCD8の発現を解析した。これらの低線量でも高線量照射後に見られた特徴的変化であるCD4^+CD8^+ (double positive)細胞群の減少とCD4^-CD8^- (double negative)細胞群の相対的増加が3日目から5日目に観察され以後回復がみられた。免疫組織化学的染色においてもマクロファージに特異的な抗体であるED2に陽性の細胞が照射後3-5日に相対的に増加していることが2Gyや0.5Gyについても高線量照射後と同様に観察された。 (3)胸腺でのサイトカインメッセージの発現の変化 すでに6Gy照射における発現の変化を解析し報告している。8Gy照射後の回復時における各種サイトカインメッセージの発現の変化について解析を完了した。昨年度の報告書でも、一部のデータを国際学会で発表したことを報告したが、今回完成したデータを国際学会誌に投稿した。 (4)初代培養胸腺上皮細胞に対する放射線の影響 ラットの胸腺上皮細胞の初代培養細胞を作製した。6Gyと8Gyを照射した培養胸腺上皮細胞について、未熟な胸腺細胞との共培養を行い、胸腺細胞の増殖・分化についての影響を解析している。現在までのところ8Gy照射後の方に胸腺細胞の増殖・分化支持能力の低下の強いことが観察されているが、更に詳細な解析を必要としている。
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