研究課題/領域番号 |
14570876
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
|
研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
似鳥 俊明 杏林大学, 医学部, 教授 (90228247)
|
研究分担者 |
横山 健一 杏林大学, 医学部, 助手 (20383680)
高橋 修司 杏林大学, 医学部, 助手 (40256946)
横山 建一 杏林大学, 医学部, 助手
高原 太郎 杏林大学, 医学部, 助手 (50308467)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | coronary artery / MRI / CT / Ischemic heart disease / angiography / 冠動脈 / MRA / 心筋梗塞 / 虚血性心疾患 / ステント / MDCT |
研究概要 |
冠動脈病変に対する非侵襲的検査としてMR angiographyが平成4年に一般MRI装置で可能となり、我々は基礎的実験および健常者での試行を重ね、虚血性患者への臨床応用を試み、平成6年に本邦-では第一報の臨床応用報告を行った。平成9年から12年まで科学研究費補助金基盤研究(C)の給付を受け研究を続行し、以来その成果を内外の学会、論文で発表報告してきたが、本科研費給付により、継続してMRIによる非侵襲的冠動脈検査の基礎的・臨床的研究を行うことができた。また、冠動脈病変の結果である心筋梗塞巣の客感的検出において、MRI心筋遅延造影法が従来法に比べて有用性が高いと言う報告に着目し、本法にparallel imagingを併用することで三次元的に検査を行い検査時間短縮を目論んだ。いくつかの工夫を加えて十分な高精細画像を得ることができ、その成果を日本医学放射線学会誌に論文報告を行った。また呼吸同期下5分前後の撮像時間で、ほぼ全ての冠動脈血流の描出が可能なwhole coronary MRAの臨床応用をすすめ、その成果を複数の学会発表を行った。さらに頚動脈アテロームプラークの性状診断によって得た新知見、技術を、冠動脈壁の性状診断へ応用し一定の成果を得、平成17年の日本磁気共鳴学会で発表した。 また平成12年から多列検出器高速CT(multidetector GT : MDCT)の心電図同期撮影が可能となり、時を移さずMDGTによる冠動脈血流の描出に応用を試みた。本科研費給付を得、MRIと併せて、CTによる非侵襲的冠動脈検査の基礎的・臨床的研究に取り組んだ。正常ボランティアに引き続き冠動脈病変を有する臨床例を対象にし、撮影条件の設定、造影剤の注入方法等の検討を行っている。本法では造影剤の静注と20秒前後の息止めで全冠動脈の描出が可能となる。これまでの症例で通常冠動脈撮影の所見と照合し、その正診率を算出し、撮影法、対象部位による差異などを検討し学会発表、論文発表を行ってきた。平成16年には関連病院に導入された40列のMD-CTを、冠動脈病変を有する臨床例に応用し,正常血管,狭窄病変の描出能について検討をかさねた。とくに臨床例を対象にして血管内超音波法との比較検討をおこない、CTによる冠動脈狭窄判定およびプラーク性状診断臨床応用の可能性が高いことを平成18年の日本循環器学会で報告した。 なお、研究課題の成果を中心とした成書"心臓のMRIとCT"を研究代表者,分担者が中心となり上梓した。本書はこの分野での本邦初の成書であると自負しており、本書の中心となる研究内容は、科学研究費補助金に多くよるものである。ここに感謝の意を表する。
|