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脳MRI検査における血管周囲腔の拡大と血管周囲組織障害の関連に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14570884
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 放射線科学
研究機関金沢医科大学

研究代表者

岩井 邦充  金沢医科大学, 医学部, 助教授 (40243274)

研究分担者 松本 正幸  金沢医科大学, 医学部, 教授 (50028677)
村井 裕  金沢医科大学, 医学部, 助手 (50367471)
服部 英幸  金沢医科大学, 医学部, 助教授 (00298366)
研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード頭部MRI / 点状高信号 / 動脈硬化因子 / 大脳基底核 / グリオーシス / 血管周囲腔 / 脳皮質下虚血病変 / DICOM信号 / DICOM画像
研究概要

【目的】現在までの頭部MRI-T2強調像における点状高信号の解釈は、厚労省における「無症候性脳血管障害の診断基準(試案)」によれば、主に大きさで分けられており、部位に関係なく、直径3mmを超えない高信号は血管周囲腔の拡大、直径3mm以上の高信号は梗塞巣である可能性が高いとされていた。これまでの本研究において直径3mmを超えない高信号の周囲には組織障害が起こっている可能性が示唆された。本研究では、X線フィルム解析ソフト、VOX-BASEを利用し、MRI画像のDICOM信号を直接解析し、点状高信号と動脈硬化の臨床的危険因子との関係を検討した。
【対象と方法】脳ドックにおいて2000年11月から2002年11月に施行され、健常と判断された65歳以上の129例(平均69.4±3.3歳)の頭部MRI-T2WIについて検討した。基底核および白質部位のそれぞれにおけるMRI-T2強調像の直径1〜3mmの点状高信号数および、動脈硬化の臨床的危険因子として高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満につき検討した。
【結果】(1)点状高信号(φ1〜3mm)数は65歳以上群で64歳以下群に比し有意に多く認められた。(2)点状高信号数に対し大脳基底核では糖尿病、高血圧が、白質では糖尿病、高血圧、高脂血症が独立かつ有意に関与し、出現部位による危険因子関与の相違が認められた。(3)65歳以上では年齢、性別、肥満は点状高信号数に関与していなかった。
【考察】我々は組織学的にグリオーシスがおこる背景に、髄鞘の淡明化および軸索やシナプスの変化を想定し、組織障害部位に脳脊髄液と交通している細胞外液が存在すると考えている。この変化が脳脊髄液と同じintensityとして写し出され、他の文献で言われている血管周囲腔が拡大した例と同様のMRIの画像変化としてとらえられたと考える。老年者の頭部MRI-T2強調像における直径3mm以下の点状高信号は動脈硬化に伴うグリオーシスであると考えられ、動脈硬化に対する危険因子の負荷を的確に表わす指標と考えられる。この点状高信号は症候性脳血管障害の予知因子となる可能性がある。

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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