研究分担者 |
葛城 里美 大分大学, 医学部, 助手 (40305040)
山田 久美子 大分大学, 医学部, 助手 (60224010)
五十川 浩一 大分大学, 医学部, 助手 (10264334)
大神 博央 大分大学, 医学部, 助手 (20325707)
清田 晃生 大分大学, 医学部, 助手 (30325708)
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研究概要 |
1.大うつ病性障害患者を対象に,入院時と改善時にthyrotropin-releasing hormone (TRH)テストおよびcombined dexamethasone/corticotropine-releasing hormone (DEX/CRH)テストを行なった。その結果,改善時には入院時に比べて,ΔMAXACTH, ACTHAUC, ΔMAXcortisol, CortisolAUCが有意な減少を示した。ΔMAXTSHは有意な変化を示さなかった。入院後3か月以内の改善予測は,TRHテストあるいはDEX/CRHテストのいずれか単独では不可能であったが,両テストの結果を併せ用いたΔMAXACTH/ΔMAXTSHでは可能であった。 2.大うつ病性障害患者にSPECT検査と,HRSDおよびGAFによる評価を行った。対象者のうち19例には寛解時にも同様の検査を行った。その結果,global cerebral blood flow (gCBF)は,低下を示したが,その程度はepisode自体の性状ではなくepisodeの発症以前の条件によって決定されることが示唆された。 3.抗うつ薬治療抵抗性または副作用のため十分量十分期間の抗うつ薬治療困難な大うつ病性障害患者にECTを,原則として12回施行した。最終ECT終了時のHRSDが治療前より50%以上低下しかつ7点以下の者をresponderとした。その結果,ECTによる最終改善率は,ECT3回終了時の改善率と有意な正の相関,ECT開始前の薬物療法adequacyと有意な負の相関を示した。
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