研究課題
基盤研究(C)
平成15年度は不安尺度の妥当性及び信頼性を検討することが課題であり、一般健康人(大学生を含む)に対してさまざまな心理検査を行った。対象は5,011例であり、文書にて説明と同意を行い施行した。因子分析を行ったところ、内的一貫性は高値であり、不安など情緒状態を測定する心理検査との相関関係は有意な正の相関関係を示した。またソーシャルサポートなどを始めとしたストレス対処能力を測定する尺度とも有意な正の相関関係を示した。さらに抑うつなどの精神症状とも同様に有意な正の相関関係が存在することがわかり、不安尺度が有用である可能性が示唆された。これらの結果は性差や年齢の影響を受けなかった。以上により本研究の結果は、不安レベルがベンゾジアゼピン受容体の結合能に相関するというデータが高い信頼性を有することを示す根拠になり得ると考えられる。
すべて その他
すべて 文献書誌 (2件)