研究課題/領域番号 |
14570978
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松村 到 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00294083)
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研究分担者 |
柴山 浩彦 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60346202)
水木 満佐央 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80283761)
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | GATA-1 / GATA-2 / 造血幹細胞 / c-myc / p21WAF1 / p27Kip1 / STAT3 / Ras / c-Myc / 細胞周期 / 細胞増殖 |
研究概要 |
1.GATA-2による細胞周期制御 (1)4-hydroxy tamoxifen(4-HT)によって活性が誘導されるGATA-2とエストロゲン受容体とのキメラ分子GATA-2/ERTを、IL-3依存性細胞株Ba/F3や正常造血幹/前駆細胞に導入したところ、いずれの細胞のサイトカイン依存性増殖も4-HTにより完全に抑制された。 (2)GATA-2による増殖抑制の際には、Ba/F3、正常造血細胞のいずれにおいてもc-myc、CDK4のmRNAの発現が早期より抑制され、p21^<WAF1>、p27^<KIP1>蛋白の増加が認められた。 (3)p21^<WAF1>、p27^<KIP1>蛋白の増加の原因として、これらの蛋白のユビキチン/プロテアソーム系を介する分解に関わるc-mycの標的分子Cul1の発現低下が認められた。 (4)造血幹細胞を各種サイトカイン存在下で培養し、細胞周期に導入するとGATA-2の発現が低下した。 以上の結果から、造血幹細胞に発現するGATA-2は、c-mycの発現を抑制し、造血幹細胞の休止期の維持に寄与すると考えられた。 2.GATA-1による細胞内シグナル伝達の制御 (1)GATA-1/ERTを導入したBa/F3細胞において、GATA-1はN-zinc fingerを介してSTAT3と直接結合し、STAT3のDNA結合能を抑制した。 (3)GATA-1はBa/F3細胞において活性型H-RasG12VのよるMEKK1の活性化を抑制し、活性型H-RasG12V依存性の細胞増殖・生存を阻害した。 これらの結果から、GATA-1はSTAT3やRas/MAPKの経路を抑制し、造血細胞のサイトカイン依存性の増殖・生存を抑制すると考えられた。
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