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新規神経ペプチド、ウロテンシンIIの中枢性循環調節における役割

研究課題

研究課題/領域番号 14571027
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 腎臓内科学
研究機関九州大学

研究代表者

土橋 卓也  九大, 医学(系)研究科(研究院), 助教授 (30163827)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードウロテンシンII / 高血圧 / 中枢神経系 / 交感神経 / 延髄 / ラット / 免疫組織染色
研究概要

ウロテンシンII(UTII)の中枢性循環調節における役割を検討するために以下の実験を行った。
1)意識下の成熟雄性Wistarラットを用いて、UTII(1,10nmol)を側脳室内に注入し、血圧、心拍数に及ぼす影響を検討した。さらに、この反応に対する交感神経節遮断薬ペントリニウム静脈内前投与の効果、ならびにUTII静脈内投与による心血管反応についても検討した。
2)高血圧自然発症ラット(SHR)に対してUTII脳室内投与を行い、その心血管反応を対照の正常血圧(WKY)ラットと比較した。
さらに、UTIIの作用部位を検討するためにUTIIの受容体であるGPR14の延髄での局在について免疫組織染色を用いて検討した。
その結果、以下の点が明らかとなった。
1)UTII(10nmol)脳室内投与により、平均血圧の上昇(20±3mmHg)と心拍数の増加(78±18bpm)を認めた。この昇圧と心拍数の増加はペントリニウムの前投与により著明に減弱した。一方、UTII静脈内投与は降圧と心拍数の増加を惹起したことより、UTII脳室内投与による昇圧は中枢性の作用であり、交感神経系の活性化を介したものと考えられた。
2)UTII(10nmol)脳室内投与による昇圧は、SHRで35±3mmHgとWKYの23±3mmHgに比し、有意に大であった。また、UTII投与30分後に測定した血漿エピネフリン値はSHR, WKYともに同程度に上昇した。GPR14の免疫活性は、主として延髄内のgliaに発現していた。
以上の成績より、1)UTIIは中枢に作用して、交感神経活動を増加させることにより、昇圧と心拍数の増加を惹起させること、2)この反応は高血圧自然発症ラットで亢進していること、3)UTIIの作用部位として延髄のglia cellが関与している可能性があることが明らかとなった。
以上のことより、ウロテンシンIIは中枢内において神経調節因子として循環調節、および高血圧の病態に関与している可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Lin Y, Tsuchihashi T, et al.: "Central cardiovascular action of urotensin II in conscious rats"Journal of Hypertension. 21. 159-165 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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