研究課題/領域番号 |
14571032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
鶴岡 秀一 自治医科大学, 医学部, 講師 (50285798)
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研究分担者 |
藤村 昭夫 自治医科大学, 医学部, 教授 (90156901)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 集合管 / hensin / 代謝性アシドーシス / anion exchanger / シクロスポリン / 薬物有害反応 / 重炭酸 |
研究概要 |
Hensinは代謝性アシドーシス時に集合管β間在細胞に作用して重炭酸分泌を抑制する新しい蛋白質であるが、その病態生理学的な役割を明らかにすることを目的として、以下の検討を行った。(1)in vitroでの検討:hensinの抗体を作成したのち、ウサギ集合管を単離潅流し、正味の重炭酸再吸収量を測定した。その後、抗hensin抗体(100ng/ml)またはコントロールとしてimunizing peptideを加えたpH6.8の浴液に3時間置き(in vitro acidosis)、その前後での変化を比較した。更に、これらに供された尿細管に対して、実験終了後にhensin抗体および蛍光2次抗体を加えたのち固定し、共焦点レーザー顕微鏡によりhensin蛋白の細胞外マトリックスへの沈着量を評価した。これにより、抗hensin抗体添加により、hensin蛋白の細胞外マトリックスへの沈着量が減少し、代謝性アシドーシスに対する集合管β間在細胞の適応現象が消失することが明らかになった。(2)in vivoでの検討:代謝性アシドーシスモデルとして、にNH4Cl水を3日間負荷および、シクロスポリン慢性投与モデルを選択した。この動物(ウサギ、ラット)に対して、また、同様にウサギ集合管を単離潅流し、定常状態での細胞内pHおよび管腔内Cl濃度をゼロとした場合の変化を測定した。in vivoアシドーシスにおいても、抗hensin抗体添加により、hensin蛋白の細胞外マトリックスへの沈着量が減少し、代謝性アシドーシスに対する集合管β間在細胞の適応現象が消失することが明らかになった。 以上のことから、実際の皮質集合管β間在細胞においても、酸分泌型細胞への形質転換が起こっており、この転換には細胞外マトリックスへのhensin沈着が大きく関与していることが明らかになった。
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