研究課題/領域番号 |
14571046
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上妻 志郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (10272569)
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研究分担者 |
丸茂 元三 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (60282646)
菊池 昭彦 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10280942)
藤井 知行 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40209010)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 脳障害 / 心機能 / 臍帯圧迫 / 羊 / 胎児 / 脳傷害 / ヒツジ |
研究概要 |
変動性一過性徐脈は周産期の脳傷害発生と密接な関連を有することが報告されており、また、変動性一過性徐脈はその発生機序に臍帯圧迫が深くかかわっていることから、分娩時の臍帯圧迫と脳傷害発生との関連が想定される。動物実験により臍帯圧迫が脳傷害を誘発することが報告されており、臍帯圧迫が周産期の脳傷害発生の原因となっていることが示唆されるが、そのメカニズムについては十分検討されていない。胎児はガス交換を胎盤にのみ依存していることから、臍帯の血流遮断に伴うエネルギー代謝の低下や血行動態の変化は心機能の低下が介在している可能性がある。そこで、臍帯圧迫が心機能を低下させることにより、脳の低灌流を引き起こし、脳障害を発生するという仮設を立て、本研究を行った。 妊娠末期ヒツジ胎仔を対象とし、臍帯圧迫の反復、増強による胎児心機能の変化をコンダクタンスカテーテルを用いて検討した。臍帯圧迫中には一回心拍出量の有意な低下を認めた。また、圧迫していない時期には、臍帯圧迫の増強により心拍数、心筋収縮力は増加し、一回拍出量は維持されたが、更なる圧迫の増強により一回拍出量は有意な低下を示した。本研究により反復臍帯圧迫に伴う胎仔心臓ポンプ機能の変化とその過程が明らかとなった。臍帯圧迫は一回拍出量を圧迫中に低下させるだけでなく、圧迫解除後でもアシドーシスを進行させることにより低下させる。これが脳循環に彫響を及ぼすことにより、臍帯圧迫は脳障害発生と関連を持つことが示唆された。
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