研究課題/領域番号 |
14571064
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
杉本 利嗣 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00226458)
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研究分担者 |
千原 和夫 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00107955)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 副甲状腺ホルモン / Smad3 / TGFβ / 骨芽細胞 / 骨形成 / アポトーシス / エストロゲン / IGF-I / Insulin-like growth factor-binding protein-5 |
研究概要 |
我々は骨芽細胞において、TGFβ特異的SmadであるSmad3が骨形成に重要な分子であることを解明した。そこで、骨芽細胞における副甲状腺ホルモン(PTH)のSmad3に及ぼす影響とその生理的意義、特に骨形成促準機序における関与の有無を検討した。PTHはSmad3 mRNA発現と蛋白産生を濃度と時間依存性に促進した。PTH前処置やSmad3過剰発現はdexamethasoneやetoposideにより誘導されるapoptosisを抑制し、dominant negative型 Smd3deltaCはPTHの抗apoptosis作用を阻害した。以上よりSmad3はPTHの抗apoptosis作用に関与すると考えられた。さらにSmad3反応領域を含むluciferase assayにて、PTHはTGFβによる転写活性促進を有意に増強し、そしてTGFβ誘導性のコラーゲン合成を有意に促進した。以上よりPTHはSmad3の転写活性促進を介してTGFβの骨形成促進作用を増強することが示された。本研究で見出した.PTH-Smad3 axisは骨形成シグナルとなる可能性があり、PTHの骨形成促進機序に関与すると考えられる。またPTH及びSmad3過剰発現は骨芽細胞のβ-catenin発現を促進する結果を得、PTHの骨形成促進機序にWnt-β-cateninシグナルの増強が関与する可能性を提起した。一方、骨芽細胞におけるPTHとエストロゲンの相互作用に関しては、エストロゲンはPTHの増殖抑制作用を直害し、またPTHはエストロゲン存在下で骨芽細胞機能を促進する結果を得た。そしてこの機序にエストロゲンにより骨芽細胞から産生が促進されるIGF-IとIGF結合蛋白-5が関与することを見出した。
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