研究課題/領域番号 |
14571130
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
山口 典子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (90251553)
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研究分担者 |
堀 久枝 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (80014190)
岡部 聡 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (60242187)
青柳 傑 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40134704)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 血管新生 / がん / エンドスタチン / 関節リウマチ / コラーゲン |
研究概要 |
エンドスタチンは内因性の血管新生阻害因子のなかで最も強力な抗腫瘍作用を示し、マウスの腫瘍モデルにおいて腫瘍の増殖抑制、退縮並びに転移阻害が報告されている。本研究の究極目的はエンドスタチンの作用機構を分子レベルで解明し、新しい抗がん剤の開発に寄与することにある。その過程で平成14年度から15年度には以下の成果が得られた。 エンドスタチンの血中動態ががんの進行度と相関しているとする報告があることから、血液中のエンドスタチン様フラグメントの血管新生阻害活性を検討した。ヒト血清からエンドスタチン抗体カラムに結合する4種のフラグメントを同定し、各組換え蛋白を調製して検討した結果、すべてのフラグメントが内皮細胞遊走阻害活性を有していることが明らかになった。またヒト脳腫瘍摘出組織の抽出液にはウエスタンブロットで25kDのエンドスタチン様のフラグメントが検出され、その発現量はグレードの高い悪性グリオーマで有意に増加していた。エンドスタチンにより内皮細胞に誘導されるシグナル伝達反応を検討した結果、ERKがリン酸化される現象を見いだした。そこで誘導される細胞内反応を包括的に検索するためにプロテオーム解析の手法を導入した。また作用機構解明の一環としてエンドスタチンの作用を多角的に検討した結果、エンドスタチンが種々のMMP (Matrix Metalloproteinase)活性を阻害する現象を見いだした。血管新生阻害剤は関節リウマチにも有効であると考えられることから、2種の関節炎動物モデルを用いてエンドスタチンの有効性を評価したところ有望な新規リウマチ治療率になる可能性が示された。
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