研究課題/領域番号 |
14571133
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
今井 常夫 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80252245)
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研究分担者 |
中尾 昭公 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70167542)
高橋 雅英 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40183446)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | RET遺伝子 / ライボザイム / 遺伝子治療 / アデノウイルス / MEN I型 / MEN II型 / チロシンキナーゼ / 発ガン / ret遺伝子 |
研究概要 |
RETプロトオンコジーンは多発性内分泌腫瘍症(MEN)2A、2B型、家族性甲状腺髄様癌(FMTC)、Hirschsprung(HSCR)病の原因遺伝子であることが明らかになっている。ライボザイムは酵素活性を持ったRNA分子で、標的となるmRNAもしくはウイルスRNAと相補的に結合し、それらを切断して標的となる蛋白の合成またはウイルスの増殖を阻害する。ライボザイムを用いた遺伝子の不活化は遺伝子治療のひとつである。本研究ではRETプロトオンコジーン特異的なライボザイムを作製し、変異RETを持った細胞株に導入して細胞増殖に対する影響を検討した。 ヒトRet遺伝子のmRNAを特異的に切断するライボザイムを作成した。Ret遺伝子のコドン634の位置に変異を持つヒト甲状腺髄様癌細胞株、TT細胞におのおの感染させ、ライボザイムの細胞内での発現、機能について検討した。TT細胞内でライボザイムが発現したことを確認し、Ret遺伝子のmRNAおよび蛋白の発現が有意に抑制され、TT細胞の増殖も有意に抑制された。ret-PTC変異を持つTPC-1細胞に対して2種類のライボザイムを組み込んだアデノウイルスを感染させた。細胞内ドメインを切断するライボザイムを組み込んだアデノウイルスのみ、このTPC-1細胞の増殖を抑制したが、細胞外ドメインを切断するライボザイムを組み込んだアデノウイルスは細胞増殖に影響を与えなかった。 以上より、ret遺伝子の部位特異的切断能力を持つライボザイムを組み込んだアデノウイルスは、ret遺伝子変異を有する甲状腺癌細胞株TT細胞、TPC-1細胞においてRet mRNA、蛋白の発現を抑制し、さらに細胞増殖も抑制した。
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