研究課題/領域番号 |
14571201
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
沖津 宏 徳島大, 医学部附属病院, 助手 (50214036)
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研究分担者 |
堀 均 徳島大学, 工学部, 教授 (90119008)
梅本 淳 徳島大学, 医学部, 助教授 (60185072)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | FXR / 胆汁酸 / 7-OAcUDCA / COX-2 / 大腸発癌 / 発癌化学予防 |
研究概要 |
(1)7-OAcUDCA等の化学合成:合成の出発物質、ウルソデオキシコール酸(UDCA)を用いて、約10ステップを経て7-OAcUDCAのNa塩を化学合成した。さらに、構造活性相関を検討する為にUDCA誘導体として7-OMe-UDCA、7-MOM-UDCA、7-oximeacetate-UDCAも合成した。 (2)胆汁酸の、胆汁酸レセプターFXRを介した大腸発癌関連遺伝子の発現への影響を解明するために、FXRをノックアウト(K/O)したC57BL/6Nマウスとwildマウスに対し、経口的に代表的胆汁酸であるコール酸(0.5%、1.0%)、デオキシコール酸(0.5%)、ケノデオキシコール酸(0.5%)を各々含む食餌を5日間投与した群と非投与群を作成した。K/Oマウスでは1.0%コール酸は毒性が強過ぎ(特に雄において)実験に適さないことが分かった。現在までのところ、大腸におけるCOX-1、COX-2、GAPDHの発現を検討した。その結果、胆汁酸の投与なしの条件下でFXRをK/Oすることによる影響としてCOX-1、GAPDHは発現に変動はないもののCOX-2の発現はやや低下する傾向が見られた。しかし、このFXRのK/Oマウスにケノデオキシコール酸を投与するとCOX-2の発現が上昇する可能性も示された。COX-1、GAPDHの発現はFXRのK/Oマウス、wildマウスとも胆汁酸投与により変化しなかった。現在のところ、以上の結果からマウス本来の大腸内に存在する胆汁酸のひとつまたは複数がFXRを介してCOX-2の発現を常時刺激している可能性が考えられる。さらにケノデオキシコール酸はFXR以外の胆汁酸レセプター(PXRやVDRなど)を介してCOX-2発現を促進した可能性が考えられる。これらについては、内因性胆汁酸の影響を除いた人工肛門マウスの系を用いたり、胆汁酸の種類や濃度を変えた実験を今後予定している。
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