研究課題/領域番号 |
14571227
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
若林 剛 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50175064)
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研究分担者 |
河地 茂行 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80234079)
田辺 稔 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50197513)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 生体肝移植 / ドナー手術 / 腹腔鏡下肝切除 / 低侵襲手術 / 内視鏡手術 / 腹壁つり上げ法 / 外側区域切除 / 健常人ドナー / ドナー肝切除 / サイトカイン / 切除区域 / 手術侵襲 / 右葉グラフト / 腹腔鏡下手術 / HGF |
研究概要 |
われわれは、生体肝移植と腹腔鏡下肝切除術の両者を行っている施設として、生体肝移植のさらなる普及を目指して、腹腔鏡下ドナー肝外側区域切除術を開発することを目的として本研究を行った。 まず、生体肝移植のドナー肝切除として腹腔鏡下外側区域切除術を安全に行うため、ブタを用いた前臨床実験を十分行った。前臨床実験により、手術手技の確立をはかり、ブタ部分肝移植実験でグラフト肝の質の低下がないことを確認した。つぎに、これらの動物実験の結果を踏まえ、大学医学部の倫理委員会に臨床での腹腔鏡下ドナー肝外側区域切除術を申請し承認を得た。胆道閉鎖症の患児に対して生体肝移植を予定していた、ドナー肝切除が外側区域切除になる母親に対して、ドナー本人から本術式による肝切除を施行するためのインフォームド・コンセントを得た。 これらの経緯を経て、腹腔鏡補助下ドナー肝外側区域切除を試行した。手術は安全性を優先し、上腹部正中に7cmの切開創をおくことで、すべての血管処理は直視下に行った。最初に、腹腔鏡下に外側区域を授動し、肝門部を行った。肝実質切離の開始時に腹壁つり上げ法に変更し、上腹部正中を開創した。直視下に門脈左枝と左肝動脈を剥離し、肝実質切離を行い左肝静脈根部を露出した。手術時間は8時間30分で、出血量は70mlであった。術中経過は良好で、グラフトの質も良好で患児の経過も順調であった。 本研究により安全な腹腔鏡下ドナー肝切除を開発した。
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