研究課題/領域番号 |
14571229
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
井上 晴洋 昭和大学, 医学部, 助教授 (90280966)
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研究分担者 |
吉田 達也 昭和大学, 医学部, 助手 (00338526)
遠藤 俊吾 昭和大学, 医学部, 講師 (10223687)
田中 淳一 昭和大学, 医学部, 助教授 (30171763)
工藤 進英 昭和大学, 医学部, 教授 (70161643)
梅沢 昭子 昭和大学, 医学部, 助手 (20338453)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 低侵襲手術 / 鏡視下食道切除・再建術 / 食道癌 / HALS / ロープーウェイ・テクニック / 胸腔鏡下手術 / 腹腔鏡下手術 / 内視鏡外科手術 / 鏡視下食道切除再建術 / 胸部食道癌 |
研究概要 |
食道がんに対する低侵襲手術を確立することを目的として、1997年6月2日に「鏡視下食道切除・再建術(HALS併用)」を施行した。その患者さんは10年経過した現在も健在で、1年に2回元気に外来通院中である。これまでに115例に本術式を適応している。術死は1例(0、8%)である。粗5年生存率は56%であった。今回の2年間の研究期間中に、「neoad juvant chemotherapy」を導入し、手術後には「adjuvant chemotherapy」と必要に応じてradiationを追加するという治療戦略を導入した。「鏡視下食道切除・再建術(HALS併用)」は、下縦郭の隔清を腹部側から横附膜を切開しておこなう術式を確立できた。この方法はHALSとのマッチングがよく、手術時間も6時間以内≧短縮してきている。また、胸腔鏡操作では、両側の反回神経に血管テープを用いてテーピングをすることで、反回神経周囲の隔清が徹底するとともに、術後の内視鏡による声帯運動の確認により、反回神経マヒがほとんどないことが確認された。この手法を「ロープーウェイ・テクニック」と呼んでいる。反回神経へのテーピングは両側頸部の隔清中に甲状腺下局の高さで両側の反回神経を露出しておこない頸部で巻いたテープを胸部操作時に胸くう鏡下に確認して、その起始部までの剥離とその周囲のリンパ節隔清を徹底する。とくに左反回神経は、大動脈弓下の反回神経起始部まで剥離を徹底する。この出来上がりの状況はちょうどロープーウェイをゴンドラが進んでいくようすににていることからこのように表現した。上記の工夫により、10年前にはじめた「鏡視下食道切除・再建術(HALS併用)」は、その手術手技が完成されたと考えている。
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