研究課題/領域番号 |
14571301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
成相 直 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (00228090)
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研究分担者 |
佐々木 徹 東京都老人総合研究所, ポジトロン医学研究施設, 研究員 (30158927)
前原 健寿 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (40211560)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 側頭葉てんかん / 海馬 / 海馬硬化 / PET / F-18 FDG / ブドウ糖代謝 / アデノシン受容体 / 光学計測 / 記憶障害 |
研究概要 |
難治側頭葉てんかん患者全例に術前にポジトロンCTにおいて脳ブドウ糖代謝計測を行ないスクリーニングを行ない、手術対象となる患者に対しては、ベンゾディアゼピン受容体計測を術前のroutineプロトコールとして行なった。新たに開発された脳イメージング法としてC-11MPDXによるアデノシンA1受容体計測も開始した。患者のポジトロンCT画像は全て患者自身のMRIと重ね合わせ統計学的解析を行った。 難治側頭葉てんかん焦点切除患者においては海馬、および前方側頭葉皮質を採取し生きたまま培養液中でスライスとして生かしポジトロン計測を行なうというプロトコールを開始し10例の実験が終了した。 外側側頭葉皮質は全例で培養条件下で生かしての代謝計側ができたが、海馬に関して良好な記録は一例のみで可能であった。 新皮質標本では神経細胞層が保たれている場合と、グリオーシスが生じた状態では、カリウム刺激による代謝の反応が異なることが判明し、術前のPET計測で見られる代謝状態はカリウム刺激で最大限に発火が生じた場合の代謝状態を反映することを初めて見いだし論文発表準備中である。 また同一培養条件下で細胞内神経活動記録に関しては光学計測法による神経活動の伝播計測が活動の2次元的広がりの画像化ができよりポジトロン計測との対比が容易であることが判明し6例にて併用した計測を行ったが、代謝が見られる場合でも刺激による神経活動の電波は見られない場合があり個々の神経細胞の活動と神経活動の伝播には解離があることも判明した。 また、C-11MPDXによるアデノシンA1受容体計測に関しては、9例の症例を積み重ね解析した。脳神経細胞に対し保護的に働くアデノシンA1受容体結合能がてんかん患者で有意に増加している領域が多く存在することを始めて見い出すことができ論文執筆中である。また、結合能低下域として側頭葉紡錘状回を中心に低下域が見られており神経投射路の異常が検出されている物と考えている。
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