研究課題/領域番号 |
14571311
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中島 義和 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80314334)
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研究分担者 |
吉峰 俊樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00201046)
加藤 天美 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00233776)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 画像解析 / デジタルサブトラクションアンギオグラフィー(DSA) / DICOMフォーマット / ビデオ信号 / 平均通過時間 / ピーク時間 / 脳血流 / 血管内治療 / 医用画像 / 脳血管撮影検査 / DSA / 脳卒中 / モニタリング / クモ膜下出血 |
研究概要 |
本研究において、デジタルサブトラクションアンギオグラフィー(DSA)画像データをDICOMフォーマットとして携帯型パーソナルコンピューター(PC)に取り込み、準リアルタイムにDSA画像解析を行うシステムを開発した。システムの概要は、DSA画像データから個々の血管内造影剤通過速度をピクセル単位で算出し、造影剤の血管内群速度を計算し、血管内流速値を疑似カラー化画像(脳灌流画像)として表示するものである。システムの処理速度として、Pentium III 850MHz,Windows XP上で512x512ピクセルのDSA画像20枚の場合、脳灌流画像計算時間は1秒以下であった。画像データをデジタルデータとしてPCに取り込む時に生じる変換誤差のキャリブレーションデータの検討を行ったところ、ビデオ信号に比べてDICOM(もしくはTIFF)フォーマットを介する方が造影剤濃度のデジタル値は広いdynamic rangeをとるため、特に濃い造影剤濃度での微細な変化の解析が可能であった。通常の臨床に使われるDSA撮像条件では、血管に対する放射線の入射角度、血管分枝による造影剤の分配、脳動脈瘤による造影剤の滞留による影響は認められなかった。ブタ頸動脈狭窄モデルにおいては狭窄前後での主幹動脈および脳全体の血管内流速値の経時的変化の検討が可能であった。ブタ動脈瘤モデルではDSA高速撮像法の併用により、動脈瘤頸部の大きさ、形状の変化に伴う血管内あるいは動脈瘤内の血流動態の変化が表示可能であった。本システムの応用により脳循環全体のグローバルな血流動態の変化、さらに頭蓋内外の様々なサイズの血管の血流動態変化に関する情報が提供可能となる。臨床的には特に血管内治療法をはじめとした脳血管外科手術におけるモニタリングシステム、急性脳卒中の脳血流動態の診断法として有用性が高いものと考えられた。
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