研究課題/領域番号 |
14571318
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 佐賀大学(医学部) |
研究代表者 |
白石 哲也 佐賀大学, 医学部, 講師 (70206275)
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研究分担者 |
清水 雄介 持田製薬総合研究所, 研究員
田渕 和雄 佐賀大学, 医学部, 教授 (50116480)
一ノ瀬 誠 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (60336138)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | Apoptosis / Fas / Fas ligand / glioma / meningeal dissemination / isoleucine zipper / グリオーマ / FasL / アポトーシス / イソロイシンジッパー / 髄膜播種モデル / Fasリガンド |
研究概要 |
1994年に長田らによって単離されたFasLはTNFファミリーに属する分子量約40kDaのII型糖蛋白質で、TNFと同様に生体内で三量体を形成し、これがアポトーシス誘導活性に重要であることが知られている。 我々は2000年に三量体を形成する全長型のヒトFasLによってFasを発現するT98G細胞にアポトーシスを誘導できることを報告したが、これは膜貫通領域を有するために精製が非常に困難であった。しかし膜貫通領域を欠除し比較的簡単に精製できる可溶型FasLは、従来膜結合型FasLに比べてアポトーシス誘導活性が極めて低いことが課題となっていた。 そこで我々はFasLの構造とその生物活性に及ぼす要因ついて検討を重ね、その結果、膜結合型FasLとほぼ同等の活性を有する新規な可溶型ヒトFasLを創製することができた。 今回、アポトーシス誘導活性をもつFasLの細胞外ドメインに強固な三量体を形成させるためにイソロイシンジッパーモチーフを融合させた。 本研究でこのFLAG-IleZip-shFasLはproapoptotic antibodyであるCH-11の約10倍の活性を有し、Fasを高発現させたC6にin vitroで強い細胞障害活性を示した。 FLAG-IleZip-shFasLは髄腔内投与することによってC6グリオーマの髄膜播種モデルに効率よくアポトーシスを誘導し、しかも血中FasL濃度は肝障害を起こす閾値をはるかに下回ったことから、有効な治療薬となる可能性がある。 FasLの髄腔内投与は投与後早い段階では脳に明らかな異常をもたらさなかったが、投与後長期間にわたる影響の有無などについて今後慎重に検討する必要があると考えている。
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