研究課題/領域番号 |
14571344
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 明治鍼灸大学 |
研究代表者 |
田中 忠蔵 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 教授 (80163541)
|
研究分担者 |
青木 伊知男 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 助手 (10319519)
梅田 雅宏 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 講師 (60223608)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 神経再生 / マンガン造形 / 海馬 / 脳虚血 / 低酸素症 / 拡散テンソル / 脊髄損傷 / 正常圧水頭症 / マンガン造影 |
研究概要 |
基礎実験として、実験AIM:マンガン造影MRIの基礎的な検討を行った。その結果、1)神経再生モデルでは、コントロール群と対照群を正確に設定するのが困難である。そこで、コントロール群の設定が必要でないマンガン造影法の検討を詳細に行い、コントロール群を必要としない方法を見いだした。2)マンガン造影法の基礎的検討から血液脳関門を破綻させた際に生じる脳浮腫の予防に高浸透圧溶液としてのグリセロールの投与が有用であり、投与量の最適化がはかれた。また、3)マンガン造影法では、投与直後に死亡したラット脳において海馬の造影がきわめて小さいことを見いだした。一方、生存ラットでは海馬は特異的に造影された。この結果、ラット海馬の神経細胞は、神経興奮に伴うカルシウムの細胞内流入のかわりにマンガンが流入することが推測された。海馬の造影はきわめて特徴的であることが確認された。 一方、このきわめて特徴的な結果に基づいて、神経再生の検討を海馬障害モデルで行うとともに、脊髄損傷モデルにおいてもMn造影法による検討を行った。虚血性海馬障害モデルとして4動脈結紮モデルと、一過性の心停止モデルを検討した。一過性心停止モデルは、ラット12尾を用い、6尾に5分間の深呼吸停止を作成し、4週後にMn静注法によるT1w画像を撮影した。その結果、CA3に比べてCA1では、Mn増強効果の著名な減少が認められ、組織学的な検索においても動揺の結果が認められた。この結果、Mn造影MRIによって、in vivoで海馬の神経損傷評価が可能となった。一方、ラットの錘による脊髄損傷モデルの検討から、損傷部位が早期からMn造影されないことが確認された。これらの結果から、神経損傷の評価にMnの造影きわめて有用であり、今後これらを応用することから神経再生をin vivoの状態で観察することが可能となった。 臨床研究では、Incoherent MRIとして拡散テンソル画像の臨床応用を正常圧水頭症で行い、その結果、FA (Fraction anisotropy)画像とTrace(3次元的な方向性から得られた拡散係数)画像が正常圧水頭症の評価に有用であることを見いだした。
|