研究課題/領域番号 |
14571352
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小谷 善久 北海道大学, 病院, 助手 (40312368)
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研究分担者 |
鐙 邦芳 北海道大学, 保健管理センター, 教授 (00159419)
敷波 保夫 タキロン株式会社, メディカル事業部, 研究室長
廉澤 剛 (廉沢 剛) 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (70214418)
伊東 学 北海道大学, 病院・講師 (00271677)
三浪 明男 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20133738)
敷浪 保夫 タキロン株式会社, メディカル事業部, 研究室長
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 人工椎間板 / 脊柱再建 / 生体材料 / ハイドロキシアパタイト / ポリ乳酸 / 生体内吸収性材料 / 生体活性セラミックス |
研究概要 |
本研究では人工椎間板自体に椎体との初期内固定機能を包含した新しい人工椎間板デザインを確立した。これには従来の前方置換型と同時神経除圧が可能な後方分割挿入型の二つの異なる手術アプローチ用デザインを含んでいる。研究では高強度生体内吸収性材料(HA/PLLA)を多孔プレート形状とし、これにHA/PLLA性ピンを人工椎間板全体を貫く形で配置し、椎体との強固な固定が可能となるようにした。頚椎・腰椎前方全置換モデルと腰椎後方進入用の分割置換モデルを作成し、人屍体脊椎を用いた生体力学的な評価とサルを用いた術後12ヶ月までの生体内評価を行った。生体外評価の結果、第5/6頚椎椎間板を人工椎間板で置換した椎間は、正常椎間に近似した力学特性を示した。腰椎人工椎間板はサル腰椎に良好に適合し、試験中の移動や脱転は見られなかった。軸回旋、屈曲-伸展、側屈負荷のいずれにおいても、人工椎間板置換椎間は正常椎間と同等な力学特性を示した。サルを用いた人工椎間板置換実験では成熟サル44頭を使用し、腰椎では前方全置換および分割置換を、頚椎では前方全置換を行い、術後12ヶ月までの評価を行った。頚椎置換では術後6ヶ月において屈曲-伸展で正常椎間の108%、軸回旋で72%、側屈で65%の可動域を保持し、麻痺の発生やDeviceの脱転・移動を示した例はなかった。組織学的に人工椎間板-椎体界面は介在軟組織なく骨梁が直接接触し、安定した界面を形成していた。上記の良好な実験結果に基づいて、本人工椎間板の厚生労働省への臨床治験計画の提出を行い、多施設共同研究による臨床試験を頚椎前方置換および腰椎後方分割置換形式で予定している。対照症例は脊髄または神経根障害を呈する頚椎変性疾患(1椎間病変)と後方神経除圧と椎間板機能再建を要する腰椎変性疾患としている。現在、治験計画の詳細について厚生労働省との最終検討を行っている。
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