研究課題/領域番号 |
14571385
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
榎本 寛 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (90284679)
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研究分担者 |
山口 朗 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00142430)
岡野 邦彦 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (70325645)
進藤 裕幸 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30107677)
伊東 昌子 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (10193517)
塚崎 智雄 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (50315230)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | TNF-alpha / TNFレセプター / ノックアウトマウス / 破骨細胞 / 骨形態計測 / pQCT |
研究概要 |
我々はTNFのI, II型レセプターのノックアウトマウス(それぞれI-RKO, II-RKO)を用い、それぞれレセプターの骨代謝に関するin vivo, in vitroの機能解析を行った。まず生後12週齢オス大腿骨のpQCT、マイクロCTで詳細な骨塩量や骨微細構造について検討した。またカルセイン標識を行い、各種パラメーターを用いて骨形態計測を行った。その結果、I-RKOでは野生型に比べ、骨皮質、海綿骨とも骨塩量が減少しており、ラベリングから低回転型の骨粗鬆と同じ病態を示すことがわかった。一方II-RKOではin vivoでの骨量はTNFレセプターI型マウスで減少していたが、II型レセプターでは骨皮質、海綿骨とも骨塩量が増加していた。そのメカニズムを解析するため、まずそれぞれのマウス頭頂骨から骨芽細胞を分離培養し、BMP-2やデキサメサゾンの有無で骨芽細胞への分化誘導能が変化するか検討した。しかし野生群も含め、それぞれのKOマウス間に有意な差はなかった。そこで次に破骨細胞について検討した。骨髄細胞を分離し、M-CFS, RANKL存在下に培養したところ、II-R KOでは破骨細胞の形成が他の群に比べ促進された。また上記で分離培養した骨芽細胞との共存培養を行い、それぞれの液性分泌因子や膜蛋白による相互作用について検討した。その結果、正常もしくはI-RKOの骨芽細胞とII-RKO由来のマクロファージの組み合わせのみで破骨細胞形成が促進された。このことは骨芽細胞が発現する何らかの因子とII型レセプターによって誘導される促進因子あるいは抑制因子との相互作用が重要であることを示唆する。そこでDNAチップを用い、増減している因子の検索を網羅的に行った。その結果、3種の新規遺伝子と5種の既知遺伝子でそれぞれのKOマウス由来骨芽細胞、マクロファージで発現量の相違があり、現在その機能や発現分布を検討中である。
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