研究課題/領域番号 |
14571510
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
上村 博司 横浜市立大学, 医学部附属病院, 助教授 (50244439)
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研究分担者 |
窪田 吉信 横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10106312)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 前立腺癌 / 植物ステロール / ゲニステイン / テロメラーゼ |
研究概要 |
植物ステロール(Phytosterol : PS)の代表的物質であるgenisteinが前立腺癌細胞に対しどのような分子機構で増殖抑制を起こしているかを、分子生物学的手法を用いて調べた。これまでは、アンドロゲン依存性の前立腺癌細胞であるLNCaP cellsを使って実験を行っていた。とくに、癌細胞の増殖に関わるテロメラーゼとの関連に集中して研究を進めた。その結果では、genisteinはテロメラーゼ活性に関与するhTERT遺伝子の転写活性を抑制することが証明された。同様の結果は、アンドロゲン非依存性である前立腺癌細胞のPC3 cellsでも認められ、アンドロゲン依存性に関わり無くgenisteinによるテロメラーゼ活性の抑制が認められた。 次に、我々は前立腺癌にNSAID(nonsteroidal anti-inflammatory drug)によって活性化され、前立腺癌に発現しているnonsteroidal anti-inflammatory drug activated gene 1 (NAG-1)の発現とgenisteinとの関係について検討した。NAG-1は、前立腺癌組織において正常組織より強く発現しており、組織学的異型度と相関していることがわかった。そこで、LNCaP細胞にgenisteinを加えて、NAG-1の発現をRT-PCRで調べたところ、経時的および用量依存的に発現が抑制していることがわかった。 以上の結果より、genisteinはテロメラーゼだけでなく、前立腺癌に関わる遺伝子に影響を及ぼしていることが明らかになった。さらにgensiteinの分子作用を調べることは、前立腺癌の新たな治療薬や予防薬の開発につながることが予想された。
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