研究課題/領域番号 |
14571515
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
植村 天受 (2003) 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (90213397)
趙 順規 (2002) 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (90285362)
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研究分担者 |
吉川 和宏 愛知医科大学, 医学部, 講師 (60109759)
藤本 清秀 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (50264867)
平尾 佳彦 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00133207)
植村 天受 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90213397)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 腎細胞癌 / MN / CA9 / VHL / DNAメチル化 |
研究概要 |
我々は腎細胞癌の90%に発現している癌関連抗原MN/CA9の遺伝子発現にプロモーター領域の低メチル化が重要であることを明らかにしてきた。腎癌におけるMN/CA9遺伝子発現に、低酸素応答を介した系とVHLの異常を介した系の存在が考えられる。 本研究では、まず、腎癌におけるMN/CA9の発現とそのプロモーターのメチル化およびVHL異常について検討した。MN/CA9陽性腎癌の臨床検体では10例中9例にプロモーター領域のメチル化を確認した。また、培養細胞での検討では、MN/CA9の発現にかかわらず、VHL異常が認められた。次に、培養細胞を用いて、低酸素状態およびVHL蛋白異常とMN/CA9発現の関係について検討した。6種類の腎癌培養株(SK-RC1,7,10,12,14,44)およびコントロールとしてMN/CA9陰性/VHL正常の細胞株(U87MG)を用いてpVHL異常とMN/CA9発現の関係について検討した。6種類の腎癌細胞株すべてVHL遺伝子異常があったが、MN/CA9発現はSK-RC1,10,44の3種類であった。そこでSK-RC1に注目しwild type VHL geneを遺伝子導入するとこれまでの報告どおりMN/CA9はdown regulationした。また、この遺伝子導入細胞(SK-RC1/VHL)やU87MG(VHL正常)をhypoxia下に培養するとMN/CA9を再び誘導したが、親株(SK-RC1)はhypoxiaにても変化がなかった。一方、VHL異常があるにも関わらずMN/CA9発現のないSK-RC14にwtVHLを導入してもhypoxia状態にしてもMN/CA9の発現は認められなかった。これらから、MN/CA9陰性の細胞では、VHLの異常にかかわらず、VHL-HIF1 pathwayはmainでなく他のpathwayが存在することが示唆された。
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