研究課題/領域番号 |
14571521
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
堀口 裕 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60229234)
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研究分担者 |
村井 勝 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90101956)
中島 淳 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (10167546)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 前立腺癌 / 免疫療法 / 樹状細胞 / 前立腺特異的膜抗原 / 癌標的治療 / ペプチド / CTL / HLA-A24 / 前立腺癌特異的膜抗原 |
研究概要 |
癌に対する免疫治療の鍵は、いかに癌組織に対してのみ特異的に生体の免疫反応を誘導・活性化させうるか、という点にかかっている。我々は、ホルモン不応性癌を含めた前立腺細胞にのみ特異的に発現することが知られている膜タンパクである、PSMAを利用した前立腺癌へのターゲティング療法の確立を目指している。本研究では、DCにHLA-A24拘束性PSMA由来ペプチドを導入することにより、前立腺癌に対する組織特異的な免疫反応が活性化され、cytotoxic T cell(CTL)の誘導が図れるのではないかという仮説を立て、これを検証した。まず、日本人の約60%以上を占めるHLA-A24に結合性を持つPSMA由来ペプチドの設計・同定を行った。このために、既知のHLA-A24結合性ペプチドのアミノ酸配列パターンをコンピューター解析し、PSMAの全アミノ酸配列の中で、候補となるペプチドを数種類選定した。次に、HLA-A24+細胞を使用してbinding assayを行い、候補ペプチドのうち最も結合性の高いものを決定した。次にHLA-A24+前立腺癌患者のperipheral blood mononuclear cell(PBMC)にHLA-A24結合性PSMAペプチドを提示することにより、ペプチド特異的T細胞の誘導が得られるかを試みた。さらに種々の前立腺癌細胞を標的として、ペプチド特異的T細胞がHLA-A24およびPSMAの両者を表出している細胞のみに対して選択的に細胞傷害活性を示すかどうかを51Cr遊離法にて検討し、9つのうち2つのペプチドがそれぞれのペプチドに特異的なCTLの誘導をはかることができることが分かった。これらCTLは、PSMA+,HLA-A24+細胞をMHC Class IおよびCD8を介して標的細胞として認識していることが示された。
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