研究分担者 |
五十嵐 秀樹 山形大学, 医学部, 助手 (80333970)
高橋 一広 山形大学, 医学部, 助手 (20292427)
倉智 博久 山形大学, 医学部, 教授 (40153366)
高橋 俊文 山形大学, 医学部, 助手 (20302292)
堤 誠司 山形大学, 医学部, 助手 (50323168)
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研究概要 |
子宮平滑筋の興奮収縮連関には,細胞内Caイオンの動員が必要不可欠である.既に我々は,細胞膜上のL型及びT型電位依存性Caチャネルの遺伝子発現に関し,ステロイドホルモンとの関係から報告してきたが,細胞内Caイオンの動員機構を理解するためには,筋小胞体膜上に存在するイノシトール三リン酸(IP3)受容体とリアノジン(Ry)受容体の役割を知ることも重要である.さらに,平滑筋細胞の膜の安定化や電気的特性の理解には,NaイオンやKイオンの動員機構を解析することも重要である。そこで本研究では,子宮平滑筋のIP3受容体とRy受容体の2つの受容体チャネルの発現と,電位依存性Naイオンチャネルの発現を分子生理学的に解析した.DNA解析ソフトを用いて,IP3受容体・Ry受容体・NaイオンチャネルcDNAの一部を規定するプライマーを作成し,妊娠ラット子宮筋から抽出されたRNAを用いてreverse transcription-polymerase chain reaction(RT-PCR)を行った.ここで,PCRの反応特異性を直接塩基配列法・制限酵素解析法を用いて確認し,アイソフォームの解析を行った.そして,PCR産物を電気泳動した後そのゲルを染色し,ゲルバンドをscanning densitometry systemを使って解析し相対的に比較定量した.次に,アフリカツメガエル卵母細胞翻訳系を用いたイオンチャネル電流の解析を行った.アフリカツメガエルから摘出された卵巣から卵母細胞を得た後,妊娠ラット子宮筋から抽出されたtotal RNAをその卵母細胞に注入した.卵母細胞を培養した後,卵母細胞のイオン電流を測定し比較検討した.妊娠の進行とともに,その電流特性に変化が見られた.
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