研究課題/領域番号 |
14571539
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
高木 剛 群馬大学, 医学部, 講師 (50282398)
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研究分担者 |
安部 由美子 群馬大学, 医学部, 助手 (70261857)
篠崎 博光 群馬大学, 医学部, 助手 (30334139)
峯岸 敬 群馬大学, 医学部, 教授 (00209842)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | アドレノメデュリン / 炎症性サイトカイン / 早産 / 絨毛膜羊膜炎 / 臍帯血 / 羊水 / アクチビン / 羊膜 |
研究概要 |
私達は妊婦血漿を用いてアドレノメデュリン(AM)濃度の変動を検討し、正常妊娠においては妊娠週数の増加とともにtolal AM濃度は増加し、妊娠週数と血漿中total AM濃度との間には正の相関関係を認めること、更に分娩終了後にはAM濃度が有意に低下することを明らかにしていた。この結果は妊婦血漿中のAMが胎児胎盤系由来であることを支持するものであり、早産発生機序におけるAMの関与を検索する上で胎児付属物を含めたAM濃度の測定が必要であると考えた。このため、単胎に比べ総胎児胎盤重量が大きく在胎週数の短い傾向のある多胎妊娠を含む妊婦血漿、羊水、臍帯血を採取し、AMを測定した。母体血中total AM濃度は、1^<st> trimester, 2^<nd> trimester, 3^<rd> trimesterと妊娠の経過に伴い増加していたが、同じtrimesterにおける、単胎、双胎、品胎妊娠の比較では、胎児数に依存して母体血中total AM濃度は高値で妊婦血漿中のAMが胎児胎盤系由来であることを支持するものであった。臍帯血のtotal AM濃度は臍帯動脈と臍帯静脈では臍帯静脈で高い傾向を認め胎盤におけるAM産生を支持する結果を得た。分娩様式による相違については、経膣分娩と帝王切開では経膣分娩で娩出した児の臍帯血でtotal AMは高値で、陣痛発来前と陣痛発来後の帝王切開では陣痛発来後の帝王切開で臍帯血中total AMは高い傾向を示した。この結果は陣痛発来により羊膜上皮や絨毛膜脱落膜からのAM分泌が増加するという報告と矛盾せず、早産発生機序にAMが関与することを支持するものであった。切迫早産症例における羊水中のAMや炎症性サイトカインの測定では、羊水のIL-6とIL-8濃度は羊水採取後の妊娠継続期間と負の相関を示したが、total AMとは一定の傾向を示さなかった。
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