研究課題/領域番号 |
14571569
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 佐賀大学 (2004-2005) 佐賀大学(医学部) (2002-2003) |
研究代表者 |
庄野 秀明 佐賀大学, 医学部, 教授 (10154345)
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研究分担者 |
高崎 光浩 佐賀大学, 医学部, 助教授 (70236206)
室 雅巳 佐賀大学, 医学部, 講師 (80284652)
庄野 真由美 佐賀大学, 医学部, 助手 (00336132)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | フラクタル / 非線形 / 心拍数変動 / 周産期 |
研究概要 |
本研究においては、フラクタル解析法を考案し、ヒト胎児・新生児・成人の心拍数の各種時間スケールにおけるフラクタル構造の解明ならびに複雑系解析を行い、と胎児・新生児・成人の中枢神経系の発達ならびに種々の病態との関連を解明した。 本研究の結果、以下のアルゴリズムからなるフラクタル解析法を開発した。1)時系列データ(N)をn点のボックスに分割、2)ボックス毎に平均からの偏位を順次積和した時系列を作成し、ボックス毎にこの時系列の平均値を引いた新時系列を作成、3)この新時系列(N)の標準偏差(S(n))を算出する。以上の計算をnを変化させて繰り返し(4≦n≦N/10)、S(n)のスケーリング特性をfractal scaling exponentとして両対数グラフ上での傾き(α)をpiecewise linear regression analysisによって算出する。 本法は旧来のスペクトル解析を用いるよりも著しくフラクタル次元の推定精度が向上した。 さらに、正常ならびに異常胎児・新生児・妊婦において、longitudinalに24時間心拍数データを収録し、本法を心拍毎の微細な変動の解析に応用し、1)胎児・新生児・妊婦個々の心拍数変動のスケーリング特性とその母児の関係解明、2)妊娠進行に伴う胎児と新生児心拍数変動のスケーリング特性の変化の解明、3)同一症例に対する従来の心拍数変動の評価結果とスケーリング特性比較、生理的ならびに病的状態における心拍数変動におけるスケーリング特性の変化の解明、に取り組んだ。特に、無脳児と正常胎児を比較検討することによって、1/fゆらぎならびにカオスの発現機構の解明に有用な知見を得た。 今後も、カオス理論を応用した心拍数ゆらぎの解明のために、時間遅れ座標系を用いたアトラクタの構築と状態空間表示法、サロゲートデータ法を用いた検定による埋め込み次元の同定について研究を続ける予定である。
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