研究課題
基盤研究(C)
1)Telomerase活性測定の子宮頸癌スクリーニング法としての有用性:集団健診を受けた245名を対象として細胞診およびTelomerase活性の有無を検索した。その結果、細胞診陰性と判定された婦人244例中16例(6.5%)にTelomeraseが陽性であった。さらにこれらのTelomerase活性陽陸者16例中9例(56%)にhigh risk群のHPVDNAが検出された。また、生検ができた11例中9例(82%)に軽度の子宮頸部上皮内腫瘍(CIN I)を認めた.一方、細胞診異常を認めた1例では生検の結果、CIN Iが証明されたが、検出されたHPVはlow-risk群であった。以上の結果はTelomerase活性化がhigh-risk群のHPV感染と深い関係があることを示唆している。したがって、Telomerase活性化測定は頸癌スクリーニング法として使用できる可能性が高いことがわかった。2)Telomerase活性と子宮頸部上皮内病変の消長との相関:CIN I 37例、CIN II 24例について、Telomerase活性測定後、5年以上Follow-upを行った。その結果、CIN IではTelomerase陽性群の8%が、陰性群ではその11%がCIN III以上の病変に進行したが、両群間に有意差がなかった。一方、CIN IIでは陽性群の50%、陰性群の11%がCIN III以上の病変に進行し、陽性群において高い傾向が見られたが有意差はなかった。3)卵巣悪性腫瘍手術の術中に腹水あるいは腹腔内洗浄液を採取し、その中のTelomerase活性を測定することを試みたが、陽性率そのものが非常に低いことが判明した。Telomerase検索が腹水細胞診の精度を上回ることが難しいことが判明した。4)子宮頸癌の発癌過程においてtelomeraseの活性化が起こることがわかっている。癌の化学予防薬としてepigallocatechin gallateが注目されているが、これを子宮頸癌の各種発癌段階にある培養細胞にとうよすると、アポトーシスの誘導とともに、telomerase活性の抑制が起こることが観察された.
すべて 2004 2003 2002 その他
すべて 雑誌論文 (28件) 図書 (2件) 文献書誌 (12件)
Acta Cytologica 48
ページ: 505-513
Gynecologic Oncology 95
ページ: 139-144
Gynecologic Oncology 92
ページ: 197-204
Acta Cytol 48
Genome Research 14
ページ: 247-266
Gynecol Oncol 95
Gynecol Obstet Invest 58
ページ: 68-71
Gynecol Oncol 92
Gynecologic Oncology 90
ページ: 547-551
Cancer Letters 192
ページ: 171-179
Journal of Medical Virology 69
ページ: 441-446
International Journal of Gynecological Pathology 22
ページ: 341-346
International Journal of Cancer 106
ページ: 167-171
Gynecol Oncol 90
J Med Virol 69
Int J Gynecol Pathol 22
Int J Cancer 106
Int J Gynecol Cancer 14
ページ: 625-627
Genomics 80
ページ: 575-584