研究課題/領域番号 |
14571615
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
竹内 万彦 三重大学, 医学部, 助教授 (50206942)
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研究分担者 |
岸岡 睦子 三重大学, 医学部, 講師 (10314113)
間島 雄一 三重大学, 医学部, 教授 (60024791)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 鼻粘膜 / ヒスタミン / H3受容体 / 粘膜下線 / シナプス / 粘液分泌 / 粘膜下腺 / 鼻アレルギー / RT-PCR |
研究概要 |
鼻粘膜におけるヒスタミンH3受容体の局在を調べるために、まず、通年性アレルギー性鼻炎患者10名の下鼻甲介粘膜よりRNAを抽出し、RT-PCRを行ったが、ヒスタミンH3受容体のmRNAは検出できなかった。次に通年性アレルギー性鼻炎患者の下鼻甲介粘膜におけるヒスタミンH3受容体の蛋白の発現をAlpha Diagnostic社の抗体を用いて免疫組織化学により検討した。その結果、粘膜下腺の周囲に陽性のシグナルがみられた。RT-PCRの結果とあわせて考えると、ヒスタミンH3受容体は粘膜下腺細胞の基底膜側に存在するというよりは、粘膜下腺細胞に分布する神経の末端、すなわち、シナプス前に存在する可能性が高いと考えられる。 以上よりヒスタミンH3受容体が粘液分泌の制御に関与している可能性が考えられ、F344ラット(雄、体重200-250g)にヒスタミンH_3受容体作動薬であるメチルヒスタミン(10mg/kg)、ヒスタミンH_3受容体拮抗薬であるチオペラミド(5mg/kg)を腹腔内投与し、1時間後に鼻中隔粘膜を採取、その後、ホルマリン固定パラフィン包埋切片を作製し、アルシャンブルー・PAS染色した。次に鼻中隔の粘膜下腺の粘液顆粒の占める面積についてSP-500画像分析装置を用いて測定した。対照群及びメチルヒスタミン投与群では、粘膜下腺において粘液顆粒の充満が認められた。チオペラミド投与群においては、脱顆粒の所見である細胞質内の空砲、腺管の拡大が著明に認められた。さらに、上記の方法にて各群で面積率を求め、比較検討した結果、チオペラミド投与群では、対照群に比し有意に低下を認めた。これよりヒスタミンH3受容体は粘膜下線からの粘液分泌に何らかの役割を演じているものと思われる。
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