研究課題/領域番号 |
14571688
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
篠崎 和美 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10256521)
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研究分担者 |
堀 貞夫 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (20143498)
高村 悦子 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (90197202)
大和 雅之 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (40267117)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 温度応答性培養皿 / 角膜上皮層 / 角膜実質層 / ヒト角膜包皮細胞 / ヒト角膜実質細胞 / 細胞シート / ヒト角膜上皮細胞 |
研究概要 |
東京女子医科大学・医用工学研究施設が開発した温度応答性培養皿は、従来のトリプシンなどの処理を不要とし、培養細胞のシートでの回収が可能となる。この温度応答性培養皿を用い、角膜上皮細胞、実質細胞による角膜上皮・実質層の作製を試みた。 角膜上皮層の作製を、feederを従来の3T3細胞、角膜実質細胞で行った場合、培養液に添加する血清を従来のFBS、同種のものにした場合、添加する成長因子の量を変化させた場合で、白色家兎とヒトの角膜細胞でそれぞれ行い比較した。次いで、角膜実質層の作製でも、白色家兎、ヒトの角膜実質細胞で、培養液に添加する血清を従来のFBSと同種の血清で比較した。角膜上皮層と角膜実質層の作製についても同様の検討をした。作製した細胞層の組織学的観察は、光学顕微鏡、透過型電子顕微鏡で行った。作製した角膜上皮細胞層、実質細胞層を白色家兎への移植を行った。 角膜上皮層の作製では、角膜実質細胞をfeederとした場合も、3T3細胞と同様の細胞層の回収が可能であった。角膜実質層の作製も可能であった。角膜上皮層と角膜実質層の作製では、細胞層はできるが、組織学的には、実質と上皮層が明確に分かれた細胞層にはなっていなかった。白色家兎、ヒトのいずれでも可能であった。また、培養液に添加する血清がFBS、同種の血清でも作製ができた。培養液へ添加する成長因子の量による差異は明らかでなかった。白色家兎において、角膜上皮層、実質層の移植では、角膜上皮層の移植は可能であった。実質層は、本来の実質の代用になるかは、現在のところ明確ではない。 従来、角膜上皮細胞層作製では、3T3細胞がfeederとして用いられてきたが、臨床応用を考慮すると、自己または同種の細胞、血清のみによる培養で作製されたものが要求される。今回の研究から、自己または同種の細胞、血清のみによる培養で作製された角膜上皮細胞層、実質層の臨床応用も可能であると示唆された。
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