研究課題/領域番号 |
14571690
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
山崎 芳夫 日本大学, 医学部, 助教授 (30175658)
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研究分担者 |
加島 陽二 日本大学, 医学部, 助教授 (70194719)
乾 成里 日本大学, 工学部, 助教授 (40176409)
岩田 光浩 日本大学, 医学部, 講師 (50193751)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 眼窩内微小循環 / 高眼圧 / 血管拡張作用 / 自律神経 / 眼圧下降 / 眼灌流圧 / 網膜神経細胞 / 眼循環 / 交感神経 / 炭素脱水酵素 / コンピュータ・シミュリレーション |
研究概要 |
本研究課題である「眼内血管系血行障害への自律神経応答のモデル構築と病態の解明」を目標として、以下の研究成果を得た。 [対象と方法] 高眼圧状態の生体病眼(原発開放隅角緑内障)の片眼に対し外科的減圧処置を行い、処置後12か月間にわたり、眼窩内微小循環動態および網膜感度の変動を経時的に測定した。 [結果] (処置眼) (1)眼圧は前値と比較し、処置後3か月、6か月、9か月、12か月まで有意な下降を示した。 (2)網膜中心動脈の末梢血管抵抗は前値と比較し、処置後3か,月、6か月、9か月、12か月まで有意な低下を示した。 (3)短後毛様動脈の末梢血管抵抗は前値と比較し、処置後3か月、6か月、9か月まで有意な低下を示した。 (4)眼灌流圧は前値と比較し、処置後3か月、6か月、9か月、12か月まで有意な上昇を示した。 (5)処置後、網膜感度閾値の上昇傾向を認めた。 (無処置眼) 眼圧、網膜中心動脈と短後毛様動脈の末梢血管抵抗、眼灌流圧、および網膜感度のいずれも前値と比較し、処置後3か月、6か月、9か月、12か月まで有意な変動はなかった。 [結論] 眼内循環には眼灌流圧の変動によっても、眼内血流量を一定に維持する自動調節機構が存在する。しかし、長期間高眼圧状態への減圧処置は、大きな眼灌流圧の上昇により、自動調節機構を超え、生体のホメオスタシスを維持する反応により、眼窩内微小循環系に対し血管拡張作用を示すとともに、網膜神経細胞の虚血を解除することによる賦活化を生ずることが明らかになった。
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