研究課題/領域番号 |
14571719
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形成外科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
今澤 隆 順天堂大, 医学部, 助手 (90296872)
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研究分担者 |
小室 裕造 順天堂大学, 医学部, 助教授 (90306928)
梁井 皎 順天堂大学, 医学部, 教授 (80114495)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ペースト状ハイドロキシアパタイト / 頭蓋再建 / 中枢神経 / 家兎 / ハイドロキシアパタイド / 頭蓋顎顔面 / リン酸カルシウム骨ペースト / 頭蓋骨 / 中枢神経系 / 神経毒 |
研究概要 |
本報告書は、平成14年度および平成15年度科学研究費補助金により実施した「頭蓋顎顔面領域におけるリン酸カルシウム骨ペーストの中枢神経系に及ぼす影響」についての研究成果をまとめたものである。 ペースト状で使用可能なリン酸カルシウム骨ペースト(CPP)は術中に望みとする形状を得ることが可能であり良好な骨親和性と骨伝導能を有していることが実験的に証明されている。臨床症例においても頭蓋顎顔面外科領域および整形外科領域で満足のいく結果が得られている。しかし頭蓋骨の再建などの際にCPPを使用した場合、ペースト状であるが故に体液でCPPがwash-outされてしまう可能性がある。あるいはCPPが脳槽内に流れ込み中枢神経系に影響を及ぼすことが危惧され、その際の安全性については確認されていない。そこで今回われわれは頭蓋顎顔面領域におけるCPPの中枢神経系に及ぼす影響について検討した。20羽の家兎を4グループに分け、CPP埋め込み前、術後1日目、7日目、28日目および56日目に脳脊髄液および血液検査を行い比較、検討を行った。グループ1:硬膜および軟膜を除去し露出された大脳上にCPPを充填した。グループ2:硬膜および軟膜に小切開を加え開窓させた後、硬膜を縫合しCPPを充填した。グループ3:温存した硬膜上にCPPを充填した。グループ4:コントロールグループとして骨欠損のみを作成した。20例全例で一過性の無菌性髄膜反応の所見を認めるものの中枢神経系への不可逆的影響は認められなかった。グループ1では無菌性髄膜反応が遷延していたが埋め込み後56日後には埋め込み前の状態に回復していた。これは手術操作の侵襲の大きさによる違いでありCPPそのものが中枢神経系に及ぼしたものではないと考えている。以上よりCPPは中枢神経系に悪影響を及ぼすことないことが確認でき、頭蓋顎顔面領域における有用性もさらに期待される。
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