研究課題/領域番号 |
14571720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形成外科学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
平林 慎一 帝京大学, 医学部, 教授 (60173259)
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研究分担者 |
米原 啓之 帝京大学, 医学部, 講師 (00251299)
川那部 岳志 東京大学, 医学部, 助手 (30303407)
長島 正 帝京大学, 医学部, 教授 (70217991)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 仮骨延長 / 家兎 / 頭蓋形成術 / 脳損傷 / 骨延長 / latent period |
研究概要 |
近年、頭蓋骨早期癒合症症例に対し、骨延長法を用いた頭蓋形成術が広く施行されている。しかし、本法の有用性、安全性に関する基礎的データがない。そこで、これらを調べる目的で、家兎による実験をおこなった 【骨形成能に関する検討】骨延長後、経時的に家兎を屠殺して軟X線撮影をおこない、フィルムをスキャンしてコンピュータに取りこみ、NIHイメージを用いて骨形成領域を測定した。その結果、2週目、4週目、8週目において、延長部分面積の、それぞれ38、42、62%において骨形成像を認めた。また、同時に作成した組織標本を光学顕微鏡下に観察した。その結果、4週目にwoven boneの形成、骨芽細胞の増加が認められ、膜内性骨化の所見が得られた。8週目にはさらに骨形成が進行し,woven boneからlamellar boneへの移行が認められた。またchondroid組織が生じており、類軟骨性骨化の所見であった。臨床例のCT表面表示像解析においても骨形成の促進が認められた。以上より、骨延長法による頭蓋形成術は骨形成を促進し、術後の骨欠損部形成を減少させる効果のあることが示された。 【脳実質および硬膜の損傷に関する検討】延長直後に屠殺した家屠の組織標本を作成し、光学顕微鏡下に観察した。その結果、骨片に付着した硬膜は連続性を保ち、損傷無く伸展していた。また、硬膜外腔に出血、膿瘍などの異常所見は認めなかった。脳組織にも異常所見は認めなかった。2週目、4週目、8週目の標本でも同様であった。これらより、骨延長法をおこなっても、脳組織、硬膜に大きな損傷を与えないことが示された。
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