研究概要 |
1.UV照射 Hairless mouseの背部に東芝FL-20SEランプを用いて0.300mW/cm^2のUVを照射し、Hyperplasia Solar Keratosis、Squamous Carcinomaを作製した。これらの皮膚病変部とコントロールとしてUVを照射していない皮膚を採取した。採取した検体をO.C.T.に入れ、急速凍結した。 2.免疫組織染色 採取した検体をO.C.T.Compound(Tissue Tek^R, SAKURA)に入れ、急速凍結後、6μmの凍結切片を作製した。次に-20℃のアセトン・メタノール(1:1)で15分間固定した後、二次抗体によるアーチファクトを最小限にするためavidin/biotinblocking kit^R (Vector Laboratories, USA)を使用した。Basonuclin抗体はRabbit polyclonal anti-human Basonuclinを使用した。この抗体を5%牛胎児血清アルブミン一等張性リン酸緩衝液(5%BSA-PBS)で100倍に希釈後、4℃で一晩検体をインキュベーションした。次に、5%BSA-PBSで20,000倍に希釈したGoat and-Rabbit IgG-Biotin(Pierce Chemical Co., USA)で室温で1時間インキュベーションした。さらに5%BSA-PBSで10,000倍に希釈したStreptavidin-Cy3(Pierce Chemical Co., USA)で室温で1時間インキュベーションした。各染色間には0.1%NP40-PBSで3回洗浄した。さらに1μg/mlのHoechst 33258(Fluka, USA)で5分間インキュベーションを行いDNAを染色後、螢光顕微鏡で観察した。 3.結果 コントロールでは表皮基底層の細胞質で淡くbasonuclinが染色がされた。Hyperplasiaでは肥厚した表皮の基底層とその直上の層の核内でbasonuclinの濃染がみられた。Solar Keratosisでは肥厚した表皮の基底層とその直上の層の核内でbasonuclinの濃染がみられた。Squamous Carcinomaは肥厚した表皮の基底層とその直上の層の核内でbasonuclinの濃染がみられた。皮膚癌形成部では腫瘍細胞がbasonuclinで濃染された。
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