研究課題/領域番号 |
14571737
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
飯島 忠彦 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (50090874)
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研究分担者 |
永田 健吾 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (90189134)
久木田 敏夫 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教授 (70150464)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | アジュバンド関節炎 / Th1 / Th2バランス / MIP-1α / サイトカイン / 骨棘形成 / 破骨細胞 / 知覚神経 / 骨吸収 / アジュバント関節炎 / ヘルパーT細胞 / ケモカイン / CXCR3 / CCR4 / IFN-γ / IL-4 / アジュバント関節炎ラット / 神経成長因子 / 大食細胞 / CGRP陽性神経 / トランスフォーミング増殖因子 |
研究概要 |
アジュバント関節炎(AA)は慢性リュウマチ関節炎の実験モデルであるが、その距腿関節では滑膜組織への単核細胞の侵入、パンヌスの形成、関節軟骨の破壊、骨の吸収、骨棘の形成などが特徴とされる。本研究の目的はAAラット炎症組織での骨吸収と骨形成の分子機構を明らかにすることである。解析の結果得られた以下の所見は、専門誌上で既に公表し、一部は現在印刷中である。 1)知覚神経は滑膜組織の炎症を緩解させる。また、知覚神経と大食細胞は骨棘の形成にも関与すると思われる。知覚神経は炎症の経過を左右することで骨棘の形成に関わる可能性が強いと思われる。なお、骨芽細胞への知覚神経の直接作用も否定できない(Wuら、2002)。 2)アジュバント投与によって新たに伸長増殖してくる知覚神経の終末から放出されるCGRPが、Th1/Th2バランスの調節を介して滑膜の炎症の緩解に関与していると思われる。このことはAAラットにおいて炎症の初期にTh1サイトカインが増加し、炎症後期ではTh1サイトカインが増加するという最近の報告と符合する。準々の所見は知覚神経の抗炎症作用を強く示唆する(Wuら、2004)。 3)AAラットにおいてMIP-1αは破骨細胞形成を促進するとともに脛骨遠位端への破骨細胞前駆細胞の移動に関わっていると思われる。遠位端ではMIP-1αの作用で破骨細胞様細胞の集塊からRANKLが発現され、その結果、移動してきた破骨細胞前駆細胞は効率的に破骨細胞へと分化すると思われる。破骨細胞の形成にみられるこの正のフィードバックによってAAラットに特徴的な破骨細胞の著しい形成が可能になると考えられる(Tohら,in press)。
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