研究課題/領域番号 |
14571799
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
岡野 友宏 昭和大学, 歯学部, 教授 (20124688)
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研究分担者 |
佐野 司 昭和大学, 歯学部, 講師 (40241038)
関 健次 昭和大学, 歯学部, 講師 (00245820)
荒木 和之 昭和大学, 歯学部, 助教授 (50184271)
花澤 智美 昭和大学, 歯学部, 助手 (20245872)
木村 幸紀 昭和大学, 歯学部, 講師 (20225072)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 歯学教育 / 問題基盤型学習 / テュートリアル教育 / PBL / OSCE / 放射線医学 / 臨床歯学 / チュートリアル教育 |
研究概要 |
目的:歯科における放射線医学教育ひいては歯科医療教育を効果的に行うために、問題基盤型学習(problem-based learning, PBLと略す)の導入が適切かどうかを判定することである。方法:第一にPBLを導入した複数の歯学部を訪問し、卒前教育担当者との話し合いによってPBLの内容と運営を知ること、テュートリアルに学生とともに参加して、その実際を学ぶこととした。訪問した歯学部はアデレード大学・シドニー大学・リバプール大学・マンチェスター大学・ハーバード大学であった。第二に歯学部4年次の「歯科放射線学」の授業および6年次の臨床実習中の学生用にPBLのパッケージを作成し、実際に施行することであった。同時にPBLにおける評価と他の評価との相関についても検討した。結果と考察:PBLを導入した歯学部はすでに従来の専門領域別の授業はなく、学期ないし学年ごとに統合型となっていること、アデレードを除く4歯学部の最初の2年間は医学部との同一プログラムをその約半分の時間に導入し、からだの構造・機能と疾患についてPBLを通じて有機的に学んでいること、とくにアデレードでは歯科特有のPBLを開発し、シナリオの書き方についてのガイドブックやファシリテータガイドが充実していた。PBL導入は学生が受ける利益に対してそこに関わるコスト(人的資源を含む)が高いとする考え方や、歯学部自体の構造的な改革との深く関わるという立場から、その導入に慎重な教員がいるが、学生の賛同は得られていた。本学で歯科放射線学の授業等に導入したものについては、専門領域に限定した関係上、PBLの効果は減じるが、半数以上の学生には好意的に受け止められた。また講堂でのPBLの実施について、アデレード大学Townsend教授との検討ではテュートリアルに限度があるという難点があるものの、学生主導型の学習、臨床推論の修練、グループでの協働など、PBLの意義を生かすことができると考えられた。PBLの成績は概ね、論理性や知識量などと相関した。PBLの導入について必要な前提条件をクリアーすれば、歯学教育に有意義であると思われた。
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