研究課題/領域番号 |
14571811
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
吉羽 邦彦 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30220718)
|
研究分担者 |
吉羽 永子 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10323974)
岩久 正明 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70013927)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
|
キーワード | 象牙質・歯髄複合体 / 再生医療 / 象牙芽細胞 / MMPs / TIMPs / TGF-βs / 抗原提示細胞 / レーザー / 修復象牙質 / トランスフォーミング増殖因子 / 非コラーゲン性タンパク / 直接覆髄 / 歯牙移植 |
研究概要 |
象牙質・歯髄複合体の修復・再生機構の解明と再生療法の開発のための基礎的研究の一環として、歯の発生過程ならびに修復象牙質形成過程における細胞分化機構を明らかにする目的で、この過程に関連する様々な因子について検討を加えた。主な結果は下記のとおりである。 1.マウス臼歯発生過程におけるMMP-2,-9とMT1-MMP発現は歯胚上皮および間葉組織に認められ、類似した局在性を示すのに対して、TIMPs(1-3)は時間的空間的に特異的発現パターンを示した。歯の発生過程においてTIMPsはMMPsの活性制御の他に、細胞増殖と分化に関連している可能性が示唆された。 2.直接覆髄後に歯髄組織から分化した象牙芽細胞様細胞はTGF-βs、特にβ2とβ3を強く発現すること、またこれらの受容体、特にtype II受容体が強く発現することが明らかにされた。象牙質・歯髄複合体の組織修復過程においてもTGF-βsが重要な役割を果たしており、これらの再生療法への有用性が示唆された。 3.ヒト健全歯における窩洞形成は象牙芽細胞ばかりでなく抗原提示細胞の分布にも影響を与えることが明らかになった。特に深い窟洞でその変化が顕著であり、象牙芽細胞突起の分布との関連性が示唆された。一方、う蝕治療歯ではこのような抗原提示細胞の変化は認められなかった。しかし、う蝕治療後にも抗原提示細胞ならびにT細胞の集積か局所的に認められ、象牙細管中に残存した細菌の影響が示唆された。 4.う蝕治療・象牙質再生療法へのレーザー応用の可能性を検討する目的で、GaAlAs半導体レーザー照射に対するラット臼歯歯髄反応について観察した。その結果、半導体レーザー照射は硬組織に損傷を与えることなく歯髄腔内に修復象牙質を誘導することが明らかとなった。
|