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電顕2重染色を用いた破骨細胞におけるBMP signalingの発現

研究課題

研究課題/領域番号 14571916
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 外科系歯学
研究機関日本大学

研究代表者

寺門 正昭  日本大学, 歯学部, 助教授 (60059904)

研究分担者 大井田 新一郎  鶴見大学, 歯学部, 助教授 (10114745)
稲毛 稔彦  日本大学, 歯学部, 助教授 (90096769)
研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
キーワード破骨細胞 / 骨芽細胞 / BMP / TGF-β / Smad / recepto / receptor / 骨形成 / 線維芽細胞
研究概要

骨組織の治癒過程におけるBMPの特異的receptorであるBMPR-IBの遺伝子発現を検索した。
組織学的方法
材料には体重約200gのWistar系ラットを用いて、脛骨を骨折させた。また骨組織再生の他の実験モデルとして,第1臼歯の抜歯を行い,抜歯窩における骨の再生過程も観察した。術後1,2,4,5,7,14日に1% glutaraldehydeを含む4% paraformaldehyde溶液を用いて左心室より灌流固定し、光顕および電顕を用いて遺伝子発現観察した。
光顕ISHではBMPR-IB mRNAのsignalは抜歯後1日目で抜歯窩壁面付近の破骨細胞および線維芽細胞様細胞に発現した。抜歯後2日目では破骨細胞に最も強いsignalが観察された。また,抜歯窩内の広い範囲の線維芽細胞にsignalが発現した。抜歯後3日目ではsignalは骨梁付近の骨芽細胞やその周囲の線維芽細胞に発現,抜歯後4日目以後ではsignalはほとんど観察することはできなかった。
電顕ISHでは抜歯後1日目の抜歯窩壁面付近にみられる骨芽細胞や線維芽細胞および破骨細胞のattached ribosomeにsignalが認められ,抜歯後2日目では破骨細胞のsignalが最も強かった。また,抜歯窩内の線維形成にともなって線維芽細胞のsignalは骨芽細胞よりも強かった。抜歯後3日目では骨形成が開始され,骨芽細胞のsignalは線維芽細胞よりも強かった。抜歯後4日目では線維芽細胞および骨芽細胞に強いsignalがみられ,両者のsignalの強さに差はなく,破骨細胞にはsignalはほとんどみられなかった。抜歯後5日目では骨芽細胞のsignalは線維芽細胞のものより強く,抜歯後14日目以降では骨芽細胞に弱いsignalがみられたが,線維芽細胞にはほとんどsignalは観察されなかった。またsense鎖BMPR-IBを用いた光顕および電顕ISHでは,抜歯窩壁面付近の線維芽細胞,骨芽細胞,破骨細胞にsignalは全くみられなかった。
以上のことから,BMPは抜歯窩の治癒過程の初期段階では新生骨や線維形成を促進するほかに骨形成に先行して骨吸収を促進するものと考えられた。また,電顕ISHは光顕ISHよりも高感度で細胞の同定も容易であり,今後の遺伝子発現の検索に有用な研究方法であるものと考えられた。

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (12件)

  • [文献書誌] 稲毛稔彦, 寺門正昭他8名: "電子顕微鏡を用いたエナメル芽細胞におけるamelogenin mRNAの発現"日大歯学. 76. 491-499 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 稲毛稔彦, 寺門正昭他15名: "マウス顎顔面の発育におけるCBFA-1およびBMP-4の局在について"日大歯学. 77. 141-149 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 稲毛稔彦 他: "歯周組織とエナメルタンパク"永末書店. 61-69 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] "Expression of amelogenin mRNAin ameloblasts revealed by electron microscopy"Nihon Univ Dent J. vol.74. 491-499 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] "Distributions of CBFA-1 and BMP-4 during development of oral maxillofacial region in mice"Nihon Univ Dent J. vol.77. 141-149 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 桑田文幸, 堀稔, 関和忠信, 寺門正昭, 稲毛稔彦, 佐藤慶伴, 小方頼昌, 福島一雅, 田中博, 大井田新一郎: "組織工学による骨誘導に関する研究"日本大学歯学部研究紀要(一般教育). 30号. 37-48 (2002)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 稲毛稔彦, 大井田新一郎, 寺門正昭他: "抜歯窩の治癒過程におけるBMPの遺伝子発現"日本大学歯学部総合歯学研究所研究報告書. 03号. 101-111 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 稲毛稔彦, 他: "歯胚の成長に伴う硬組織形成の微細構造"日本大学歯学部研究紀要(一般教育). 29号. 45-53 (2001)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 稲毛稔彦: "歯科におけるBMPと骨誘導の発展性"日本歯科医師会雑誌. 53・11. 1029-1036 (2001)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 稲毛稔彦, 寺門正昭, 他: "電子顕微鏡を用いたエナメル芽細胞におけるamelogeninmRNAの遺伝子発現"日大歯学. 76・5. 491-499 (2001)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 稲毛稔彦, 寺門正昭, 大井田新一郎他: "マウス顎顔面の発育におけるCBFA-1およびBMP-4の局在について"日大歯学. (発表予定).

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 稲毛稔彦他: "歯周組織とエナメルタンパク"永末書店. 61-69 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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