研究課題/領域番号 |
14571936
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 一郎 東北大学, 病院, 講師 (70241643)
|
研究分担者 |
高橋 美嘉子 東北大学, 歯学部附属病院, 助手 (60241642)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | メカニカルストレス / 軟骨細胞 / Small GTPases / Rho / ERK / 活性化 / リン酸化 / GTP / Small GTPase / 剪断応力 / インテグリン / 細胞骨格 / 核移行 / 牽引力 |
研究概要 |
軟骨組織は顎口腔系の機能を担う顎関節のみならず、全身の関節、気管、耳介、鼻中隔など多くの器官の構造を支える支持組織として機械的刺激に対応しながら機能する重要な骨格組織の1つである。これらは、単に機械的に組織を支えるばかりではなく、全身の骨格の成長発育にも主体的な役割を果たし、その分化、代謝のメカニズムを解明することは、顎顔面の成長発育や種々の関節疾患の発症のメカニズムを理解するために非常に重要である。ことに、顎顔面の成長発育を制御する上で、軟骨細胞の分化、増殖および代謝のメカニズムとこれを制御する因子の機能を解明することは歯科矯正学の最重要課題の一つである。これまでの我々の研究から、剪断応力や伸展力を軟骨細胞に負荷した場合、胎仔由来の分化中の軟骨細胞の分化や、成熟した二次軟骨組織の軟骨細胞の成熟が抑制され、あるいは、成熟した軟骨細胞が脱分化することも示されてきている。一方、圧縮力負荷が軟骨細胞の分化を促進することも示されている。これらのことは、軟骨細胞に対する機械的刺激の定量的あるいは定性的な差違が、刺激を受けた軟骨細胞の反応の差を生み出していることを示している。 本研究においては、軟骨細胞の機械的刺激に対する応答機構においてチロシンリン酸化経路を経由した細胞内情報伝達系、特にextracellular signal-regulated kinase(ERK-1/2)および低分子GTP結合型タンパク質Rhoが果たす役割を検討することを目的とした。ラット胎仔由来間葉系細胞を用いた細胞培養系に対して伸展刺激を負荷し、軟骨細胞に分化しつつある間葉系細胞におけるRho GTPaseおよびERK-1/2の活性化および遺伝子発現を、それぞれ、western blotting法およびRT-PCR法を用いて検討した結果、進展刺激負荷直後からRho-GTPaseの遺伝子発現および活性化とERK-1/2の遺伝子発現の上昇を伴わない活性化が認められた。結果的に伸展刺激は軟骨細胞の分化を抑制したことから、軟骨細胞の機械的刺激受容機構においてこれらの分子が重要な役割を担っていることを示している。
|