研究課題/領域番号 |
14571974
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
加藤 一夫 愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (60183266)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | プラーク / 齲蝕関連菌 / 層別分布 / リアルタイム定量PCR / 歯垢 / polymerase chain reaction |
研究概要 |
1.nested PCRを利用した歯垢内の齲蝕関連菌の層別分布の分析 16S ribosomal RNA遺伝子(16S rDNA)領域のユニバーサル・プライマーと両菌種に特異的なプライマーによるnested PCRを用いた定性的分析により、PCR分析用試料分画の調整方法と歯垢の層別試料とPCR分析法のマッチングについて検討を行った。10名の被験者のSnF_2ゲル応用前後で歯垢内のS.mutansとS.sobrinusの層別分布パターンを比較したところ、両菌種の検出パターンに個人差と菌種の違いの存在することが明らかとなった。 同時に、プラークの層別構造と関連した細菌叢に関する情報の有用性を検証するため、この方法を用いて歯垢内の齲蝕関連菌の層別分布に及ぼすフッ化第1スズ(SnF_2)の影響を検討し、(抗菌および歯垢抑制作用を有するといわれSnF_2ゲル応用後の歯垢中で、両菌種とも生息域が有意に拡大することを明らかにした。 2.Real-time定量PCRによる歯垢内細菌密度分布の分析 16S rDNA領域のユニバーサルなプライマーと蛍光プローブを組み合わせた定量PCRにより、SnF_2ゲル応用前後の歯垢内細菌の層別密度分布を比較検討した。 その結果、(1)歯垢内の細菌密度分布には、著しい個人差と、歯垢表層から中層にかけてピークが存在し内層に向けて減少する傾向が認められ、(2)SnF_2ゲル応用後に形成した歯垢では、歯垢内部を中心に有意な細菌密度の上昇がみられ、齲蝕関連菌の生息域の拡大する現象との関連が示唆された。 3.Real-time定量PCRによる齲蝕関連菌の歯垢内分布の分析法の開発 ABI社製primer expressを用い、16S rDNA領域のユニバーサルプライマーに適合する蛍光プローブを設計した後、GeneBankのデータベースを利用したBLASTによる相同性検索で特異性を検討することにより齲蝕関連菌に対する蛍光プローブを作製した。このプローブを、2.におけるユニバーサルな蛍光プローブと置き換えることにより、齲蝕関連菌の歯垢内分布を明らかにすることが可能となった。
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