研究課題/領域番号 |
14571977
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
長澤 敏行 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90262203)
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研究分担者 |
野口 和行 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90218298)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | RANKL / IL-11 / OPG / TGF / BMP-2 / 歯周炎 / プロスタグランジン / T細胞 / ODF / 歯肉線維芽細胞 / IL-1 / PGE2 |
研究概要 |
本研究期間では破骨細胞分化囚子をコントロールすることで歯周炎における骨破壊を抑制するという新しい治療法の確立を目指して歯周組織における破骨細胞分化因子と、それを抑制する破骨細胞形成抑制因子(Osteoclastogenesis inhibitory factor, OCIF, Osteoprotegerin; OPG)の発現を詳細に検討した。その結果、次のような結果が得られた。 1)歯肉線維芽細胞は破骨細胞分化因子をほとんど発現しておらず、むしろ破骨細胞形成抑制因子を優位に発現している。 2)炎症性の刺激によって骨芽細胞は破骨細胞分化因子を発現して破骨細胞形成を促進することが知られている。歯根膜細胞も炎症性の刺激によって破骨細胞分化因子の発現が認められた。一方、炎症性の刺激により歯肉線維芽細胞は破骨細胞形成抑制因子を発現して破骨細胞形成の抑制に働くことか明らかとなった。 3)歯根膜細胞は、骨基質が分解された際に放出されると思われるTGF-*によって破骨細胞分化因子の発現を低下させた。さらに、骨芽細胞の増殖を促すBMP-2とIL-11を産生した。 これらの結果から、同じ炎症性の刺激が、細胞によって異なる反応を引き起こすことが明らかとなった。炎症性の刺傲に対して歯肉線維芽細胞は破骨細胞形成抑制因子を産生し、歯根膜細胞は破骨細胞分化因子を発現したことから、歯周治療において破骨細胞分化因子の発現を抑制するためには、十分な量の歯肉線維芽細胞か存仔することと、歯根膜への炎症性の刺激の波及を遮断することが重要であることが示唆された。
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