研究課題/領域番号 |
14572097
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
伊藤 智夫 北里大学, 薬学部, 教授 (30223168)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | PEPT1 / 輸送担体 / 経口吸収率 / ペニシリン系抗生物質 / セフェム系抗生物質 / スルホニルウレア薬 / ACE阻害薬 / PepT1 / Caco-2細胞 |
研究概要 |
グリシルサルコシン(Gly-Sar)を阻害剤として用い、様々なPEPT1基質の輸送担体のみを介した取り込みクリアランスをCaco-2細胞で求めることにより、我々がラット小腸刷子縁膜小胞で報告した手法に従って、セフェム系抗生物質(セフラジン、セファクロル、セファレキシン、セフチブテン、セフィキシム、セフォチアム、セファゾリン)、ペニシリン系抗生物質(シクラシリン、アモキシシリン、アンピシリン)のヒト経口吸収率を定量的に予測できることが示された。 ヒトPEPT1発現細胞(HeLa-hPEPT1細胞)を用いて、様々な化合物のPEPT1のみを介した取り込みクリアランスを求めることにより、上記化合物のヒト経口吸収率を予測できることが示された。Caco-2細胞を用いた検討では、PEPT1以外のペプチド輸送担体による輸送が完全には排除できなかったが、本結果から上記化合物の消化管吸収においては、PEPT1の寄与がほとんどであることが示された。 さらに、PEPT1への親和性が報告されているスルホニルウレア薬であるナテグリニドについて検討したところ、ナテグリニド自身はPEPT1では輸送されないことが示された。一方,PEPT1の基質であるグリシルサルコシンの輸送に対して、ナテグリニドは非競合的に阻害することが示された。 次に、PEPT1による輸送が報告されているACE阻害薬であるカプトプリルについて検討を加えた。グリシルサルコシンの輸送に対してカプトプリルは阻害能を示したが、その阻害様式は競合的ではなかった。一方、カプトプリル自身の取り込みをLC-MS/MS法で測定したところ、HeLa-hPEPT1細胞とMock細胞の間で差は見られず、カプトプリルはPEPT1では輸送されないことが示された。
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