研究課題/領域番号 |
14572125
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
俣木 志朗 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80157221)
|
研究分担者 |
佐々木 好幸 東京医科歯科大学, 歯学部, 准教授 (80235283)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | OSCE / 医療面接 / 標準模擬患者 / フィードバック / 形成的評価 |
研究概要 |
平成16年2月に本学歯学部附属病院で実施された研修歯科医1年次終了時OSCEの医療面接ステーションにおいて、研修歯科医が評価者および標準模擬患者から受けたフィードバックの教育的効果について、収録したビデオによる検索、および質問紙調査を行った。その結果、ビデオでフィードバック内容が確認できた48名について、評価者からフィードバックされた項目数は平均3.1、受験者がOSCE実施2ヵ月後に記憶していた項目数は平均1.3であった。標準模擬患者からのフィードバック項目数は平均1.6、受験者が記憶していた項目数は0.9であった。いずれの場合においても、得点数の低い受験者ほど、フィードバックされる項目数が増加していた。さらに、フィードバックの項目数が増えるほど、OSCE実施2ヶ月後に記憶している割合は極端に低下していた。また受験時の受験者の緊張度は、5段階自己評価で平均3.2±0.9であり、OSCEの評価者評点と負の相関が認められたが、標準模擬患者による評価との相関は認められなかった。一方、フィードバックされた内容が臨床に活かせていると回答した研修歯科医は51名中49名であった。以上の結果から、OSCE医療面接ステーションでフィードバックされた内容を、受験者の意識下の行動に結びつけるためには、フィードバックする項目を必要最小限に留めるべきと考えられた。また受験者に修得されていないフィードバックの内容については、個々の収録ビデオを用いて繰り返しフィードバックを行うなどのフォローアップが必要になると考えられた。また、受験者が自分自身で緊張を認識している場合、医療面接における情報収集が十分に行えない可能性も想定されるため、特に初診時医療面接を行うときなどには、受験者がリラックスして臨めるような環境整備についても併せて配慮する必要があると考えられた。
|